役員とIT部門を満足させるために--CIOが心がけるべき5つのこと

Nick Heath (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎 2012年05月02日 07時30分

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 成功している最高情報責任者(CIO)は、ただサーバルームを動かし続けるよりもはるかに多くの仕事をしている。彼らは、事業部門のニーズを知り、どうすればテクノロジを使ってそのニーズを満たせるかを理解しているのだ。

 しかし、IT部門のリーダーが事業部門と協働する方法を理解するのは、特に数多くの相反する要求を扱わなくてはならないような場合は難しい。

 この記事では、IT業界で22年以上の経験を持つCIOであるIan Alderton氏が紹介してくれた、ITチームが最高経営責任者(CEO)が要求する競争力を提供するためのヒントについて説明する。

1.事業についてよく知る

 CIOとより広い意味でのIT部門は、事業部門から「信頼できるアドバイザー」だと思われていなくてはならない。

 Alderton氏は「事業部門と距離のある技術部門を持ってはならない」と述べている。「技術部門は事業部門の業務を知っている必要がある。技術部門は事業部門に対して、自分たちは事業部門の製品と今後の方向性について理解しており、必要な技術を提供できる、と言えなくてはならない」

 「わたしは、事業部門とよく話し合い、彼らの製品を理解すれば、CIOの置かれる立場はまったく変わると強く信じている。例えば授業を受けて、製品についてや、取引の方法、キャッシュフローの状況、事業部門のリスク管理方法と、それが業績にどう影響するかといったことを学ぶのもいいだろう」(Alderton氏)

 事業戦略と、その戦略を実現するためのITの役割を理解できていないCIOは、「技術が、単に言われたことをやるだけのものになってしまう」リスクを冒しており、このような状況では、技術がどう事業部門に役立つかを理解することなく、ただ指示が実行されるだけになってしまう可能性がある。

 「技術部門が信頼できるアドバイザーになれば、事業部門と技術部門は違う次元に上がれる。そうなれば、『とにかくこういうものが欲しいんだ』といった、距離の離れた会話を交わさなくてすむようになる」(Alderton氏)

2.技術的な利点ではなく、ビジネス上の利点で説明する

 役員会と技術について議論するときには、ITが事業戦略と業績にどう貢献するかを説明すること。

 「例えば、CEOに技術のポートフォリオについて報告しているのであれば、投資管理的なアプローチを用いるといい」と同氏は言う。「『現在の技術に対する投資はこのようになっており、そこから得られる成果はこうであり、決算と利益に対してはこれだけのプラスになり、これが現状だ』などという言い方をするといいだろう」

 同氏はまた、「投資の観点から話し、『今はこれに5万ポンドの投資をしようとしている。これは、今後3年間で決算に対して15万ポンドの効果がある』と言った方が、ただ『緊急、重要、安全』などと言うよりもいい。後者の言い方では、CEOは満足しない」と付け加えた。

3.IT部門にビジネスの視点で考えさせる

 CIOがビジネスの観点を持つだけでは十分ではない。IT部門全体が、自分たちは業績に貢献しているのだと感じるべきだ。

 「IT部門が開発案件に取り組んでいる時には、彼らは○○を提供したと示すだけでなく、それが事業にどう関わるかを示すことだ」(Alderton氏)

 Alderton氏によれば、これはスタッフがそれぞれの仕事を始める前に「財務的な影響の観点からはどういう結果をもたらすのか」と考えたり、何かを変更する前に「事業にはどういう影響があるか」と考えたりするのを奨励するということを意味している。

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