2010年のサービスローンチから2年半が経過し、着実に導入事例を増やしてきたWindows Azureだが、エンタープライズ市場でさらにシェアを拡大するにはAmazonと同等以上の機能を提供する必要がある。梅田氏は「今回のリリースで、他社が真似できない最強のPaaSとIaaS環境をユーザーに届けることが可能になった。Windows Azureは究極のオープンクラウドサービス。2016年までにPaaS+IaaS市場でシェアナンバーワンを獲得する」と断言するが、これはAmazonへの宣戦布告と受け取ることもできる。
「IaaS機能の追加によりクラウドへの移行がより進むことになる」とマイクロソフト。今回のリリースはAzureのシェア拡大だけでなく、オープンソースを含むユーザーのクラウド環境への移行を推進し、クラウド市場そのものを拡大しようとする動きと見ることもできる。
今年中のリリースを予定しているWindows Server 2012は「プライベートクラウドのためのプラットフォーム」という側面が強調されている。プライベート、パブリック、そしてその両者が共存するハイブリッドの3つのクラウド市場を拡大する--少なくとも10年前には考えられなかったようなマイクロソフトのオープンプラットフォーム化の狙いが、そこにありそうだ。
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