オーダーメイドのウィッグなどを提供するアデランスは、統合基幹システムを統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「Oracle E-Business Suite(EBS)」で構築、本格稼働させている。日本オラクルが6月13日に発表した。
アデランスは2010年に事業会社を統合し、統合による相乗効果の創出が求められていた。アジアや欧米など11カ国の販売拠点とアジアを中心とした2カ国に製造拠点を展開して、グローバルでのビジネス成長を目指している。グループ全体の状況を包括的に把握できる全社最適の仕組みとして、統合基幹システムの構築を2010年9月に決定した。
導入作業は東洋ビジネスエンジニアリングが担当した。Oracle EBSの標準機能を最大限活用して、プロジェクトの第1段階となる会計と購買のシステムを11カ月で稼働開始させている。その後順次、販売と物流のシステムが稼働し、新統合基幹システムの全社展開が今回、完了している。
新統合基幹システムは、全社共通の財務会計、購買調達、販売管理、在庫物流管理などの業務を支援し、部門横断的に約250人のユーザーが利用している。新システムの導入で、管理業務が本社に集中し、販売業務を標準化させ、在庫情報の全社的な可視化され、在庫削減などの効果も出ていると説明する。
アデランスは今後、新システムの情報を有効活用するためのレポートやビジネスインテリジェンス(BI)などの仕組みを強化し、グローバル拠点への展開などを検討していく予定としている。