講談社が、売り上げや在庫情報などを分析するデータウェアハウス(DWH)およびビジネスインテリジェンス(BI)システムを刷新したことが分かった。基幹業務に含まれる5億件のデータ分析処理の速度を、従来の5倍高速化したとしている。システムを提供した日本マイクロソフトと日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が7月2日に発表した。
講談社は取り扱い商品点数が多く、販売チャネルも多岐にわたるため、処理対象となる売り上げデータは5億件に上るという。そこでシステム基盤を選択する際に重視した点は「パフォーマンス」と「コスト」。日本HPと日本マイクロソフトが実データでの実機検証をし、処理速度を従来の5倍にできることを確認した。講談社のシステム部の部長を務める伊藤光氏は「価格は他社のアプライアンス製品に対して4分の1程度だった」としている。
伊藤氏は発表文の中で「基盤の刷新後は処理時間短縮によって、空いた時間、空いたシステムリソースを広範囲のデータ蓄積や高度な集計処理に振り分け、より本質的なデータ活用が可能になる」とコメントしている。
今回、DWHおよびBIシステムとして採用したのは日本マイクロソフトの「Microsoft SQL Server 2012」と日本HPの「HP ProLiant DL980 G7 + HP VMA3205 5TB SLC メモリーアレイ」。