VOYAGE GROUPが運営する価格比較サイト「ECナビ」が、日本オラクルのエンジニアド・システム「Oracle Database Appliance」を採用した。システム基盤の刷新に伴い、バックエンドデータベースとして採用している。導入検討から運用展開までの支援サービスを提供するアシストが7月23日に発表した。
VOYAGE GROUPでは、8月初旬にもOracle Database Applianceをデータセンターに設置し、システム基盤刷新にともなうアプリケーションテスト、運用テスト、移行作業を実施する。2012年12月には刷新プロジェクトを完了させる予定だ。
今回の導入にあたり、アシストは各種導入支援サービスを提供する。具体的には、構築支援として「Oracle Database Appliance導入支援」「Oracle RAC 可用性確認試験」「データベース・バックアップ支援」を、運用支援としてデータベース監視サービスの「iDoctor for Oracle Database Appliance」を提供する。
VOYAGE GROUPでは、約1年半前からリプレースプロジェクトを開始。アシストは当初から、ハードウェアとOracle Databaseを事前検証した環境、そしてOracle導入支援サービスをセットにしたサービス「DODAIスタック」を提案していた。Oracle Database Applianceの採用は、アシストにとって初となる。
Oracle Database Applianceは、「Oracle Database 11g Enterprise Edition」専用に開発された垂直統合ソリューション。事前構成済みのハードウェアとソフトウェアを組み合わせることで、短期構築と運用コストの削減を実現すると謳っている。
ハードウェアの構成としては、サーバが2台のSun Fireサーバモジュール、インテル Xeon プロセッサー X5675(計24コア)、192GBメモリ。ストレージが、トリプルミラー構成の12テラバイトHDDと292GBのSSDなど。
ソフトウェアの構成は、OSが「Oracle Linux」、データベース関連が「Oracle Database 11g Release 2」「Oracle Real Application Clusters(RAC)」「Oracle Real Application Clusters One Node」、クラスタソフトウェアが「Oracle Grid Infrastructure」。さらに管理ソフトとして「Oracle Enterprise Manager」「Appliance Manager」「Oracle Auto Service Request (ASR)」を搭載している。
これらの構成を4Uの筐体にパッケージングしているため、両社はECナビの旧環境と比べてラックの占有領域と年間のデータセンターコストを3分の1に低減できると見込んでいる。また、ハードウェアとソフトウェアが緊密に統合されていることから、相性の問題を心配することなく、容易にOracle RACのデータベース基盤を構築することができるとしている。加えて、今後のECナビのビジネス成長に見合うパフォーマンスを十分に満たしていることも採用のポイントになったという。
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