ストアゲート、オブジェクトストレージソフト「XecoS」新版--マルチテナントに対応

田中好伸 (編集部) 2012年09月21日 18時30分

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 ストアゲートは9月20日、クラスタ構成のオブジェクトストレージシステムを構築するソフトウェアの新版「XecoS v1.6」を発表した。ソフトウェアライセンスとアプライアンスの2形態で提供する。ソフトウェアライセンスの税別価格は1ノード32万円。10月から販売する。

 オブジェクトストレージは、格納されるファイルに固有のIDとファイル名、保護ポリシーなどのメタデータを付加した“オブジェクト”の定義、そのオブジェクトを記録単位とするストレージ。XecoSの場合、SATAのHDDを複数台搭載する、それぞれ独立して稼働するLinuxベースのIAサーバをTCP/IPで疎結合したクラスタで構成される。

 XecoSに格納される各オブジェクトは、複数のサーバに多重保存され、HDDを自動で検査する機能と自動移行機能で、各種の障害から確実に保護されるという。遠隔地にXecoSを分散して配置したクラスタ構成を取ることも可能であり、オブジェクトを分散保管させることで、遠隔地保管用レプリケーションソフトウェアを別途購入せずに、ネイティブな機能として災害普及(DR)対策として活用することも可能としている。

 クラスタ内の全ノードに対して、単一の名前空間を実現していることから、エンドユーザーはどのノードからも、ブラウザでのhttp/httpsや汎用のftp/sftp、ssh/scpクライアントでファイル名やサイズなどの各種メタデータから検索して出し入れできる。「CIFSやNFSなどのプロトコルによるファイルを読み書きするNASとは異なる」(ストアゲート)。同社ではNASにはない、XecoSのメリットとして以下を挙げている。

  • クラスタ構成で容量や性能を上げられる、スケーラビリティが高い
  • 単一の名前空間でアクセサビリティが高い
  • メタデータの拡張が容易
  • ハードウェアへの依存性が低く、汎用製品を混在して使用できる

 新版のXecoS v1.6では、クラウド上でコンテンツを管理するためにマルチテナント機能を搭載している。マルチテナント機能は、テナントごとに名前空間を隔離できるというもの。テナントごとにコンテンツの実データとメタデータを区分保管することで、システム内のセキュリティを向上させるとともに、コンテンツ格納と検索処理をテナントごとに並列に実行させて処理速度や安定性を向上させているとメリットを強調している。

 マルチテナント機能を活用すれば、社内の複数の部署にプライベートクラウドのサービスを提供できるようになる。複数の顧客に対してパブリッククラウドのサービスを提供できるようにもなる。

 新版ではまた、RESTモデルでのウェブアプリケーション用にhttpプロトコルのAPIを提供する機能を搭載している。ユーザー企業内のウェブベースの業務アプリケーションから格納、検索、読み出しといったコンテンツの直接操作が可能になっている。

 ポリシーを設定して、ファイル単位でのプッシュ型とプル型の自動アーカイブ機能も搭載されている。Windows向けのプッシュ型では、専用のエージェントが動作するローカルディスクにあるファイルをXecoSサーバに自動転送してアーカイブされるといったことが可能だ。

 プル型では、XecoSサーバがNFS/CIFSのファイルサーバの共有ボリュームアカウントをマウントした後で、ボリュームの中をクロールして、検出ファイルをXecoSサーバにアーカイブするといったこともできる。自動アーカイブ機能を活用すれば、ストレージ管理者の複雑なバックアップ業務などの負荷を軽減できるとメリットを説明している。

 ストアゲートではXecoSについて、「情報ライフサイクル管理(ILM)や階層ストレージ管理(HSM)の仕組みを実現できる」と強調している。ILMやHSMは、時期やアクセス頻度によって格納するストレージを使い分けるというのが基本だ。

 ILMやHSMでは、アクセス頻度の高い“ホットデータ”はSSDに置いて、格納されてから時間が経ち、それほどアクセスされない“ウォームデータ”はHDDに、全くアクセスされない、過去の“コールドデータ”はテープに保存するというように、ストレージを使い分ける。

 XecoSに搭載される自動アーカイブ機能を活用すれば、ホットデータがある“ファーストティア”のストレージから、XecoSがデータを移動させることができる。「XecoSをウォームデータを格納するための“セカンドティア”ストレージとして活用できる」(ストアゲート)

 XecoSのアプライアンスモデル「XecoS c1000」は、IntelのAtomデュアルコアプロセッサと4Gバイトのメモリ、SATAのHDDを搭載する。最小構成となる3ノードクラスタで総記憶容量は3Tバイト、税別価格は120万円。スモールスタートが可能という。最大64ノードで構成すると総記憶容量は960Tバイトで税別価格は3400万円になると説明。テープライブラリと比較して「総所有コストを削減できる」とコストメリットがあるとしている。

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