IIJ、コンテナ型データセンターを増設--規模を2倍に、ハウジングも提供

田中好伸 (編集部)

2013-02-08 17:09

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は4月から「松江データセンターパーク」の増設工事を始める。現在の2倍の施設規模に拡張する。

 松江データセンターパークは、国内で初めての外気冷却コンテナユニットをベースにした商用データセンターとして2011年4月に開設した。同社のクラウドサービス「IIJ GIOサービス」のファシリティとして活用されている。増設後は、ユーザー企業のハードウェアを預かるハウジングスペースも同施設内に設ける。

 増設するデータセンター施設は今秋以降の稼働を予定。コンテナ設置スペースは現在の24台から48台に拡張し、サービス需要に応じて段階的にコンテナを増設する予定であり、電気設備も現在の2倍の規模に拡張する。

 コンテナモジュールには三相4線式で給電し、変圧回数を減らすことで、配電ロスを低減するという。通常、無停電電源装置(UPS)は三相3線方式で400Vの出力であり、ハードウェアに配電するためには変圧器を設置し、200Vの電圧に変換する必要がある。UPSを三相4線方式で400V/230Vの出力にすることで、変圧器を設置せずにハードウェアに配電できるようになる。

 従来よりも高密度にハードウェアを実装することで、投資コストの低減とスペースの有効活用を推進。1年を通じて外気空調を導入するための検証も進める。

 新設するハウジングスペースは、災害復旧(DR)や事業継続計画(BCP)への対策の一環として、西日本地域にバックアップサイトを構築したいというユーザー企業からの需要に対応する。

 松江データセンターパークの地震リスクを表す予想最大損失(Probable Maximum Loss:PML)は1.2%と低いと説明。ユーザー企業は災害リスクの小さい環境でシステムを構築できる。加えて、IIJ GIOサービスと組み合わせることで、柔軟なITリソースを利用できるとメリットを説明している。

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