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基幹業務でもIaaSとオンプレミスを連動させる“ハイブリッドクラウド”の動き

田中好伸 (編集部)

2013-02-12 15:59

 IDC Japanは2月12日、国内通信事業者が提供するソリューション/マネージドサービス市場の2012年の見込みと、2017年までの予測を発表した。2012年の同市場は前年比7.2%増の9858億円となっている。

 2012年の同市場の内訳は、インターネットデータセンター(iDC)サービスが4697億円、セキュリティサービスが3200億円、SIサービスが962億円、ネットワーク運用保守サービスが999億円。同市場の2012~2017年の年平均成長率(CAGR)は4.9%で、2017年には1兆2518億円になると予測している。

 2012年は、2011年に引き続きiDCサービス市場が前年比10.9%増と成長している。背景として、東日本大震災以降、事業継続計画(BCP)や災害復旧(DR)対策でデータセンターを活用する企業の動きが活発だったことが挙げられている。iDCサービスを利用する企業が、2011~2012年に顕著に増加したことは、ユーザー企業の調査でも明らかになっていると説明している。

 今後をみても、iDCサービスが市場全体をけん引すると予測している。成長の大きな要因として、今後のスマートデバイスやクラウドの普及を挙げている。コンシューマー市場では、スマートデバイスの普及とともにiDCで提供されるクラウドアプリケーション利用の増加が見込まれている。企業の情報システムも、社内でのシステム構築からiDCで提供されるクラウドサービス利用へのシフトが見込まれ、こうした動きがiDCサービスの拡大に継続的に寄与するとみられる。

 特にIaaSは、ソーシャルアプリケーションの分野などに加えて、一般企業でもIaaSとオンプレミスのシステムなどを連動させる“ハイブリッドクラウド”の形態で基幹業務の一部などに利用する動きも見られるようになっており、今後同様の動きが広がるとみている。BCP/DR対策のためにデータセンターを活用しようという動きも、継続的にiDCサービスを底上げすると予測している。

 セキュリティサービスでは、標的型攻撃の増加がセキュリティシステムの脆弱性診断や情報漏洩対策、セキュリティ監査などの分野を中心に需要拡大につながっていると説明する。スマートフォンやタブレット端末の普及で、これらのエンドポイントセキュリティ需要が顕在化しており、対策を講じる必要があると考える企業が多いことから、セキュリティサービス需要を押し上げる要因になるとみている。IDC Japanの小野陽子氏(コミュニケーションズシニアマーケットアナリスト)が以下のようにコメントしている。

 「通信事業者は企業向けにハイブリッドクラウドの提案を強化すべきである。企業の中には、基幹業務用途でIaaSの採用を始めるところが出てきており、今後クラウドサービスの需要拡大が見込まれる。ただし、単一の企業の中でも、情報システムに対する要件は多様で、その多様なニーズを受け止めるためのポートフォリオの広さが今後の競争優位性の一つになる」


2009~2017年の国内通信事業者のソリューション/マネージドサービス市場の売上額予測(出典:IDC Japan)

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