Amazon Web Services(AWS)は米国時間2月19日、アプリケーションライフサイクル管理ツール「AWS OpsWorks」を発表した。利用に追加料金はかからない。東京リージョンを含むすべてのリージョンで利用できる。
OpsWorksは、プロビジョニングや設定管理、実装、監視とアクセス制御などアプリケーションをライフサイクル全体で自動的に管理できるようになる。管理ツールの「AWS Management Console」上で数回クリックして起動でき、開発者はアプリケーションのモデリングや実装、拡張、保守に必要とされるすべての作業を統合管理できるようになると説明している。
従来のアプリケーション管理は複雑で時間がかかるといわれている。そのため開発者はツールを自作せざるを得なかったとも指摘されている。AWSは、OpsWorksについて柔軟で自動化されたソリューションであるとメリットを説明している。
OpsWorksはさまざまなアプリケーションのアーキテクチャに対応、同時にスクリプトでインストールできるソフトウェアにも対応しているという。オープンソースのシステム統合フレームワーク「Chef」を利用しており、開発者は現状のレシピやコミュニティが作成した設定を利用できる。Chefは、注目を集めつつある「DevOps」の代表的ツールとみられている。
OpsWorksのユーザーはアプリケーションを効率的に管理するために、イベント駆動型の設定システムと実装ツールを利用できる。カスタマイズ可能な実装、パッチ管理、オートスケーリング、自動修復に対応するとしている。アプリケーションは設定を更新しボタンをクリックするだけでアップデートでき、ルーティンワークの時間を削減できると説明している。
AWSは、AWS上のリソースを管理し、より優れたツールとアプリケーション実装の自動化サービスがほしいというユーザーの声に応えるために、自動化ツール「AWS Elastic Beanstalk」を2011年1月から提供している。また、ユーザーが活用しているAWSリソースを収集して、順序よく予測できる形でプロビジョニングするツールとして「AWS CloudFormation」を2011年2月から提供している。