標的型攻撃に新手法「はえ縄型」--少しずつ個別化したメールを複数に送信

田中好伸 (編集部) 2013年03月06日 13時55分

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 標的型攻撃に新しい手法が発見された。SaaSでメールセキュリティを提供するProofpointは、100億通以上のメールを解析、その結果から「Longlining Attack(はえ縄型攻撃)」と命名した。日本法人が3月5日に発表した。

 これまでの標的型攻撃は、標的とする企業や個人に向けて、カスタマイズされたコンテンツを使うために、一度に複数の対象を狙うことができなかった。今回確認された手法は、少しずつカスタマイズされた大量の標的型フィッシングメールを複数の対象に大量に送りつけるというものだ。

 新しく発見された手法は、標的型が持つ、従来のセキュリティシステムに検知されにくいという特長と、従来のスパムやフィッシング攻撃が持つ一度に大量に攻撃するという特長を兼ね備えていると説明している。

 “はえ縄”はマグロ漁などに使われる漁具であり、数キロから数十キロの1本の幹縄に数千ものはえ縄をつけて、はえ縄の先端に釣り針をつけている。今回発見された攻撃手法は、メールのカスタマイズを伴った大規模攻撃であることから、この名前をつけている。

 実際に確認されたのが、2012年10月3日にロシアを起点とする攻撃。3時間に80の企業に向けて13万5000通のメールが送信された。検知されるのを逃れるため、約2万8000のIPアドレスが送信元として利用され、3万5000の“送信者”エイリアスと、ゼロデイの脆弱性を突くマルウェアをダウンロードするよう改竄された、20以上のウェブサイトが関係しているという。

 ほとんどのメールが、異なる送信元、送信者エイリアス、URL、コンテンツから構成されており、標的となった対象が受け取ったメールの中には、3通として似たものがなかったと説明。全体として、この攻撃は標的となった対象の全メールトラフィックの中のわずか0.06%にすぎなかったという。

 この数値はスパムの19%、ウイルスの11%に比べて、極めて少ない。大量メールへの細かいカスタマイズと比較的少量というはえ縄型は、従来のセキュリティ技術では検知しづらく、社内ネットワークを介して拡散させやすくしていると説明している。

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