メガネを卸売りする名古屋眼鏡(名古屋市)は、小売店向けコンタクトセンターを刷新した。小売店からの問い合わせの電話を前回対応したオペレーターに自動的に割り振る「データベースルーティング」を導入した。日本アバイアが4月2日に発表した。
名古屋眼鏡は2013年に創業50周年、メガネの卸売りで通販コンタクトセンターを業界に先駆けて導入した。オペレーター全員が正社員で構成されるコンタクトセンター(22席)は、小売店からの受注、問い合わせ窓口としてのインバウンド業務、自社ブランド販売のアウトバウンド業務という2つの役割を担っている。
複数回におよぶ問い合わせに同じオペレーターが対応
複数のパーツや多くのメーカーがかかわるメガネという商品の特性から、小売店からの一つの問い合わせに関するやり取りが複数回に及ぶことも多いという。そのため、前回対応したオペレーターに電話を着信させたいというニーズがあったと説明している。
自社ブランドの花粉防止グラス「スカッシー」の問い合わせが増える繁忙期には、他部署の従業員も臨時要員として応対させたりすることもあったという。将来的にはスカッシーの専用窓口設置、オペレーターの在宅勤務も可能になるような仕組みを求めていた。
名古屋眼鏡では、コンタクトセンターの成長にあわせてシステムを柔軟に拡張できるというアバイア製品を選択。顧客データベースの情報に応じて電話を最適なオペレーターに割り振るデータベースルーティング製品「CallRouting」を導入。小売店からの受電を自動的に最適なオペレーターに振り分け、緩やかな担当制にすることで、小売店の関係強化を実現できているという。
迅速な後処理や自発的な対応を促す
オペレーターの状況を座席表レイアウトで視覚的に把握するアプリケーションソフトウェア「Avaya Agent Map」を管理者だけでなくオペレーター全員に導入した。オペレーターは自席にいながらにしてセンターの状況を把握して、迅速な後処理や自発的に電話を取るといった行動につながっているとしている。Agent Mapのメッセージ送信機能を活用して、通話を中断することなく、ほかのオペレーターとコミュニケーションしたり、全オペレーターにメッセージを一斉配信したりして、情報共有を強化している。
新システムは、基盤に「Avaya Aura Communication Manager」、レポーティングツール「Avaya CMS(Call Management System)」を導入した。CallRoutingやAgent Mapは日本企業のニーズにあわせてアバイアが国内で開発。導入されたオペレーター向けソフトウェアフォン「StationLink」も国内で開発されている。
イーサネットスイッチ「Avaya Ethernet Routing Switch 4500」シリーズと通話録音ソフトウェア「Avaya Aura WFO Contact Recording」を導入。IP電話機「Avaya one-X 962」を合計52台設置。コンタクトセンターとバックオフィス部門で稼働している。