これまでMicrosoft Business Divisionのプレジデントを務めていたKurt Delbene氏は、同社を退職する予定だと同社幹部らは11日に述べた。Microsoftの「Interactive Entertainment Business」のプレジデントを務めていたDon Mattrick氏は最近、ZyngaのCEOに就任している。Craig Mundie氏はSenior Leadershipチームから退き、2013年末までBallmer氏の下で、詳細は不明の「特別プロジェクト」に従事する。同氏は2014年末までコンサルタントに留任する予定。
今回の組織再編で新たに一元化される支援部門は、以下のとおりである。
新しい全社的なマーケティンググループを統括するのは、Tami Reller氏である。同氏は現在、WindowsクライアントとSurface担当の最高マーケティング責任者(CMO)兼CFOである。
新しい全社的なビジネス開発およびエバンジェリズムグループを統括するのは、Tony Bates氏である。同氏は現在、Skype担当プレジデントである。Microsoftの現在の「Development and Platform Evangelism(DPE)」チームは、現在の担当者であるNadella氏の下から、Bates氏の新しい組織に移る。現在個々の製品グループに属するビジネス戦略グループもBates氏の組織に移される。Bates氏は、米YahooやNokiaといったMicrosoftのパートナー企業との主要な提携関係も監督する。
新しい財務グループは、現在MicrosoftのCFOを務めるAmy Hood氏が統括する予定だ。
今後も法務グループはBrad Smith氏、人事グループはLisa Brummel氏がそれぞれ率いる。
現在のところ、Microsoftの販売および提携部門の編成に変更はないが、いずれ変わる可能性はある。
現最高執行責任者(COO)のKevin Turner氏は今後もCOO職に留まる。しかし、今回の再編により、Turner氏は、一元化されたマーケティングの責任者という役割からは解かれる(現在、最高マーケティング責任者代理を務めているChris Capossela氏は、今後も消費者および小売マーケティングの責任者に留まり、Turner氏の下でともに働く予定だ)。そして、MicrosoftのOEM部門は完全にTurner氏の直轄部門になるのではなく、非直接的な指揮系統により、Bates氏の配下となる。
再編の理由
筆者が先頃指摘したように、Microsoftの再編の「理由」は「誰がその対象になるのか」と同じくらい興味深い。
今回の再編でMicrosoftが目指しているのは、より機動性と即応性の高いテクノロジ企業に自らを変えようと試みることである。Microsoftは何年ではないにせよ、何カ月も前から「1つのMicrosoft」について社内で語ってきたが、今回の再編は、同社が連動性の低いさまざまなMicrosoft部門の集合体から、もっとまとまりのある協調的な組織に移行するのにおそらく役立つだろう。
Microsoftが、同社とそのパートナー、さらには競合他社(最近はこの事例が増えている)のデバイスファミリを横断して共通のプログラミングインターフェース、共通のストア、共通のアプリ、共通のサービスに取り組んでいる複数のチームを連携させることで、新しいハードウェアやソフトウェア、サービスをより迅速に提供するのに、新しい組織はおそらく貢献するだろう。
予想通り、今回の再編で、消費者向けラインと法人向けラインが分かれることはない。Microsoft幹部陣は、同社の製品とサービスに関して、消費者と法人を分ける線をさらに曖昧にしたいと考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。