IDC Japanは8月1日、国内において、モバイルの普及がオフィスでのプリント環境や印刷枚数に与える影響についての調査結果を発表した。モバイルデバイスを仕事で使うユーザー(モバイルユーザー)は、PCのみを仕事で使うユーザーと比べ、「印刷した紙に書き込みがしたい」「顧客提案には紙を利用する」などの特徴があるという結果が出た。
デジタル情報をプリントする理由
同調査においてモバイルユーザーは、印刷ページのボリューム、カラー比率共にPCのみを使用しているユーザーより高い傾向にあるという結果だったという。「モバイルユーザーの方が活発なビジネス活動を行っていることが主な理由であると考えられるが、モバイル機器の利用が直接的にページボリューム減少につながるわけではない」とIDCは説明している。
「デジタル情報をプリントする理由」の項目では、PCのみのユーザーと比べ、モバイルユーザーの回答が特に集まったのは「紙に書き込みがしたい」(4割弱)、「顧客訪問時に情報を提示する」(3割弱)、「顧客に後で参照してもらう」(2割強)があった。「紙に書き込みがしたい」は、PCのみを仕事で使うユーザーと比べて2倍弱、「顧客に後で参照してもらう」は3倍強、「顧客に後で参照してもらう」では2倍強の差がある。
それでも、IDCは「将来のオフィスでの印刷ページ数は、モバイル機器の影響や高解像度ディスプレイの普及や環境意識といった複合的な要因により、緩やかな減少傾向を見せるだろう」と分析している。