日本IBMは8月14日、予測分析ソフトウェア群「IBM SPSS」の最新版「IBM SPSS Statistics 22」を発売した。統計解析の需要が高まっているマーケティングや医療など専門性の高い分野での分析機能や、スマートデバイスを含む多様な端末での出力、参照、編集を可能にするレポート機能を新たに追加した。
最新版では、入力した数値が不確実な場合でも次々に乱数を発生させ、数千回から数万回の計算を行うことで近似解を求めるシミュレーション機能を強化した。また、分析対象となるデータ形式として、新たに文字列を追加した。これまでは分析対象となるアンケートの項目に「男女」などの文字情報があった場合、数値に置き換える必要があった。
また、統計解析結果を表示するレポートの形式としてHTML5に対応した。ブラウザ経由でレポート参照と、レポートのデザイン、データテーブルの編集が可能になり、ウェブレポート形式で出力したファイルは、スマートフォンのブラウザからでも参照、編集できるとしている。
さらに、分析対象データをデータベース上で変換できる「SQLプッシュバック」機能を実装。データを移行する際に既存のデータを変換する必要がなくなる。
ライセンス料は、初年度保守料金を含め、一般向けは1ユーザー当たり27万9405円から。教育機関向けは同9万9750円からとしている。