三国大洋のスクラップブック

マイクロソフトのノキア買収--S・イーロップがMS次期CEOの最有力候補に

三国大洋 2013年09月04日 14時43分

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 先週末(8月末)に、「Microsoftの取締役会が投資ファンド、ValueActの要求をほぼ飲んだ」という話が出ていて、今回はこれについて書こうと思っていた矢先に、Nokiaのモバイル端末&サービス部門をMicrosoftが買収することになった、というニュースが出た(米国時間9月2日)。

マイクロソフト、ノキアのデバイスおよびサービス部門を買収へ - CNET

 これを受けて、「古巣に復帰するStephen Elop(Nokiaの最高経営責任者=CEO)が、Microsoftの次期CEO争いで最有力候補に躍り出た」といった見方もさっそく出てきている。まだ各媒体からいろいろな情報が上がり続けている段階だが、そうした中から目に付いた点などをいくつか紹介する。

[Microsoft to Buy Nokia Devices Unit for 5.44B Euros - Bloomberg]

[Is Nokia's Elop the Next CEO of Microsoft? - Bloomberg]

 この両社の取引、これまでにも一部で交渉中の噂が出ていた(それがThe Wall Street Journal=WSJ辺りを経由して外に流れていた)が、予想外に早くまとまったな、というのがまず個人的な感想だ。両社のやりとりに関する流れは下記のような感じだ(最近ではNokiaが「Microsoft Surface」と直接競合するようなWindowsタブレットの投入準備を進めている、といった話も出ていたりした)。こうしてみると、Windows Phoneに賭けた戦略転換がなかなか実を結ばず、日増しに風当たりが強くなっていたElopが、Nokia単独での経営再建は難しいと考え、Microsoftに対し(買取に向けて)いろいろ揺さぶりをかけていたのか、という可能性も感じられる。

ノキア経営陣に強まる風当たり - 株主総会でWindows Phone戦略の再考を促す声続出 - WirelessWire

マイクロソフト、ノキアの買収を検討 - 交渉もの別れに(WSJ報道) - WirelessWire

 また、Nokia以外のスマートフォンメーカーがWindows Phoneにほぼ見切りをつけた現状では、Microsoftとしては条件さえ合えば(Nokiaの端末&サービス事業を)「買ってもいい」(ある種の救済措置)と判断していたのかもしれない。同時に、Microsoftが、2012年鳴り物入りで発表、投入しながら結局不発に終わった「Surface RT」の関連で9億ドルの損金処理をしていたのは記憶に新しいところで、モバイル端末関連で苦境を打開するためとはいえ、これまでよりもいっそう大きな賭けに出たな、といった印象も受ける。

 なお、今回の買収でも(2011年のSkype買収の時と同様)Microsoftが米国外に溜め込んでいる利益が役立てられることになるという。やはり2日に正式発表になっていたVodafoneのVerizon Wireless株式(全体の45%)売却の話でも「米国政府には譲渡益に対する税金が約50億ドル入るのに対し、英国政府には一文も入らない」などと一部で報じられていたから、また多国籍企業の税金の問題が脚光を浴びることになるかもしれない。

 ちなみに、AllThingsDではこの買収に関し、「Windows Phone端末の出荷台数は870万台で、世界シェア3.7%(いずれも2013年4-6月期)」「同期に出荷されたWindows Phone端末のうち、81.6%がNokia製」「MicrosoftがNokia製Windows Phone端末から得る粗利は、買収前(これまで)が1台あたり10ドル未満、買収後が40ドル以上になる見通し」などといった数字を記している。

 一方、The Vergeではこの件についてBallmerやElopの話を聞いたとするJoshua Topolskyが、「Nokiaを買収する話は、自らのCEO退任発表前にすでにほぼ固まっていた」「次のCEOが誰になるかは(取締役会の)特別委員会が決めること(Elopがなるかどうかは言えない)」などとするBallmerの話を伝えている(BallmerとElopはフィンランドにいたらしい)。

 いずれにしても、CEO交代予定に続けて、モバイル端末(ハードウェア)事業の買収=内部化も……となると、いろいろと「変数」が増えてしまい、先行きの見通しも余計に混沌としてしまうが、以降では当面の「ニュースの見所」となりそうな点について記してみる。

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