ヴイエムウェアは9月18日、8月下旬にサンフランシスコで開催したイベント「VMworld 2013」で発表されたコンセプトや製品群についての説明会を開催。ヴイエムウェア代表取締役社長の三木泰雄氏、米VMwareのネットワーク担当チーフアーキテクトのMartin Casad氏、ストラテジックアライアンス部長の名倉丈雄氏が、製品のコンセプトや概要、導入効果などを紹介した。
Software-Defined Data Centerへの再構築で最大75%のコスト削減も
三木氏はイベントの概要として、出展社が250社以上、参加者数が約2万3000人を超えるなど過去最大になったことを紹介した。日本からもパートナーとユーザーを含め280人が参加したという。

ヴイエムウェア 代表取締役社長 三木泰雄氏
新製品としては、“Software-Defined Data Center”を構成する製品として「VMware NSX」「VMware Virtual SAN」「vCloud Suite 5.5(vSphere 5.5)」「vSphere with Operations Management 5.5(vC Ops)」「VMware vCloud Automation Center(vCAC)」「VMware vCenter Log Insight」などを発表したことを紹介した。
「サーバだけではなく、ストレージやネットワークを含めてデータセンター全体を仮想化していこうというニーズがある。当社の調査によると、顧客の77%はサーバ仮想化を終え、今後、ストレージやネットワークの仮想化を進めていこうとしている。Software-Defined Data Centerはすべてのインフラを仮想化してサービスとして提供し、データセンター全体の管理をソフトウェアによって自動化するものだ」(三木氏)

図1:Software-Defined Data Centerと製品マッピング(提供:ヴイエムウェア)

ヴイエムウェア ストラテジックアライアンス部長 名倉丈雄氏
名倉氏は、Software-Defined Data Centerを実現することの効果として、グローバル展開する大手銀行のケースを説明した。それによると、既存データセンターをSoftware-Defined Data Centerとして再構築したことで、設備投資コスト(CAPEX)を約25%削減し、プロセス自動化などで3年で運用コスト(OPEX)を56%以上削減できたという。
「このケースでは、AmazonやGoogleなどの外部のクラウドサービスを利用したケースよりもコスト削減につながっていることも注目できる。このほか、重要度が高いアプリケーションのダウンタイムを36%削減したケースやITの生産性を67%向上させたケースもある」(名倉氏)

図2:Software-Defined Data Centerの効果(提供:ヴイエムウェア)