日本オラクルは「Oracle Days Tokyo 2013」を開催した。10月22日に開催された1日目の基調講演では、9月に米国で開催されたOracle OpenWorld 2013でもメイントピックになったデータベースのインメモリオプションとOracle Exadataの最新情報、さらにビッグデータ戦略をテーマに、最新動向が紹介された。
2014年発売予定のOracle Database In-Memory Optionについては、検索処理を100倍高速化、リアルタイム分析を可能とし、トランザクション処理を2倍高速化するものの、既存アプリケーションを改変することなく導入が可能で、顧客にとっては導入が容易な製品であるとした。
Oracle Exadataについては導入企業数、台数共に急成長しており、Oracleが新たに提供を開始する「Database-as-a-Service」のプラットフォームとして最適であると言及した。
日本オラクル 取締役会長 遠藤隆雄氏
ビッグデータ戦略については、構造化データと非構造化データを統合し、状況に応じたさまざまな切り口から分析を行い、テキスト情報やセンチメント分析から新たな知見を獲得する。
基調講演の冒頭、現日本法人の取締役執行役社長であるDerek Williams氏のビデオメッセージが上映された後、取締役会長 執行役である遠藤隆雄氏が壇上に立ち、「今年のイベントの大きなテーマは、イノベーションから実践へ。それを実感していただけるような講演、セッションを用意した」と挨拶した。
講演は第1部、第2部に分けて実施。第1部は、データベース サーバテクノロジー シニア VP(バイスプレジデント)のJuan R. Loaiza氏が「Oracleの次世代データベース戦略~最新インメモリテクノロジーとOracle Exadata 最新情報」について講演を行った。
米Oracle データベース サーバテクノロジー シニア VP Juan R. Loaiza氏
Loaiza氏は、「9月のOracle Open Worldでデモを実施したが、OracleのインメモリデータベースはOLTP(オンライントランザクション処理)とデータウェアハウスのどちらのクエリーも高速化を実現。検索処理の100倍高速化とリアルタイム分析を実現する」と実践的な場面での高速を実現することがOracleのインメモリデータベースの特性だとアピール。米ヤフーが導入企業として紹介された。
もう1つの特性が、「今あるものが全てインメモリデータベースで使える。アプリケーションに変更の必要がない。現在、Oracle Databaseで走っているもの全てがインメモリデータベースで走り、全くアプリを変更しなくてよい。つまり、利用企業はインメモリデータベースをかなり早く、楽に導入することができる。30年かけて構築した資産をそのまま生かせる」と説明した。