スクウェア・エニックスは、海外拠点との連携を強化するためにビデオ会議システムを導入した。製品を提供したポリコムが11月18 日に発表した。
スクウェア・エニックスは、以前からポリコムの音声会議を利用していたが、ゲーム制作現場では専門性の高い外注先が世界中に存在しており、遠隔地とより連携しやすいコミュニケーション基盤の整備が求められていたという。そこで、ビデオ会議システムの導入を検討し始めたという。
そこで同社は、以前から利用していたポリコムが提供するビデオ会議システムを拡大することにした。
現地調達できてサポートが受けられ、長時間の利用にも耐え、社外とも接続できるハードウェア製品を検討した結果、映像を交えてコミュニケーションできるビデオ会議システムの採用を決めた。
外部クリエイターとの打ち合わせに無料のインターネット電話サービスなどを利用することもあるが、現場のユーザー間では音質に優れるビデオ会議システムの人気が高かったという。
現在は、データセンターに設置された多地点接続サーバを中心にビデオ会議システム「Polycom HDX 7000」が東京本社と品質管理部門のある初台、大阪にそれぞれ設置されており、英国や米国、カナダ、中国など多くの拠点にもポリコムのビデオ会議システムが導入されている。また、本社にある多数の会議室にPolycom SoundStation 音声会議システムが設置されているとした。
活用頻度が高まっているのは品質管理部門だという。プラットフォーマや外部のデバッグ会社などでは以前からビデオ会議端末が導入されており、社外とやり取りする機会が多い。同様に、開発を外部に委託する機会の多い開発部門でも、取引先とのやり取りが増えつつあると説明した。
さらに、経営トップからの声を直接届ける管理職向けの会議をはじめ、海外赴任に向けたリスク講習、海外拠点の採用面接などさまざまな用途に活用されている。6月から初めて経営陣として外国人が加わったため、テレビ会議に切り替えることによる移動時間や交通費などを抑えられる点も評価している。
スクウェア・エニックスは今後、Microsoft Lyncなど他システムとの連携をすすめる。ゲームの場面ごとの要件を記した操作マニュアルの作成をはじめ、動画配信システムとの連携やグループ会社を含めた多地点接続装置の活用など、さまざまな施策を検討するとした。