ノベルは2月25日、IaaS基盤構築管理ソフトウェアの新版「SUSE Cloud 3」の提供を開始した。オープンソースソフトウェア(OSS)の「OpenStack 2013.2(開発コード名「Havana」)」をベースにしている。
SUSE Cloudは従来からハイパーバイザ「KVM」「Xen」「Hyper-V」をサポート。新版では「vSphere」もフルサポートして、柔軟性を向上させたという。可用性を高める機能も近日中にリリースするとしている。
SUSE Cloud 3では、サーバ上にさまざまな種類の環境を自動で構築する構成管理ツールのプロジェクト「Crowbar」の成果を取り入れ、インストールフレームワークを搭載している。クラウドインフラの管理と展開を自動化できるという。このフレームワークで「OpenStack 2013.1(開発コード名「Grizzly」)」ベースをした前版からのアップグレードにも対応できるようになっている。
新版では、複数の仮想マシンの制御とコーディネーションを自動化するオーケストレーションモジュールを搭載している。特定アプリケーションに必要なサーバやフローティングIP、ボリューム、セキュリティグループといったインフラの部品を、これらのリソース間の関係とともに識別でき、クラウド環境を自動的に管理できるようになるという。
SUSE Cloud 3は、インフラリソースとユーザーによる利用量を計測し、稼働状況を監視する機能もサポートしている。収集したデータは課金システムに連動させられ、ユーザー部門へのサービスを向上させ、性能を確保、インフラ運用の管理負荷を低減できるとしている。