レッドハット、IaaS管理ソフト「CloudForms」新版--OpenStackも対象に

田中好伸 (編集部)

2013-11-14 17:07

 レッドハットは11月13日、IaaS管理ソフトウェアの新版「Red Hat CloudForms 3.0」の提供を開始した。新版では「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform(RHELOSP)」にも対応した。

 CloudFormsは、「VMware vSphere」と「Red Hat Enterprise Virtualization(RHEV)」で構築されるプライベートクラウド、「Amazon Web Services(AWS)」のパブリッククラウドのIaaSを管理するとともに、自動化する機能も提供する。新版となるCloudForms 3.0では、RHELOSPもサポートする。

 RHELOSPは、同社のLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」に最適化された、IaaS構築ソフトウェア「OpenStack」のディストリューション「Red Hat OpenStack」とRHELベースの「Red Hat Enterprise Server」が統合されている。RHELOSPもサポートすることでCloudForms 3.0は、vSphereやRHEV、AWSで稼働する既存のIaaSとOpenStack上の環境を統一的に管理できるようになった。

 CloudForms 3.0では、パブリッククラウドで実行されているワークロードとプライベートクラウドで実行されているワークロードをシームレスに管理できるようになっている。AWSでの管理機能も拡張されているからだ。具体的には「Amazon Machine Instances(AMI)」のプロビジョニング、「Amazon Virtual Private Cloud(VPC)」のサポート、「Amazon Identity and Access Management(IAM)」との統合だ。

 AMIのプロビジョニングで、自社向けに定義したセルフサービスとサービスカタログからポリシーベースで制御できるようになった。ソースとなるAMIに加えて、AWSデータセンターのリージョンやアベイラビリティゾーンのインスタンスにも適用できる。IDなどから、自社での規定やビジネスルール、ITルールに従って利用の可否の条件を定義できるという。

 VPCのサポートでは、ユーザー企業が定義する仮想ネットワークを含めて論理的に分離されたAWS環境をサポートできる。利用可能なVPC、そのサブネットにCloudFormsのポリシーで管理対称のワークロードをプロビジョニングして、実行できるとしている。

 IAMとの統合では、CloudFormsに搭載される“役割ベースのアクセス制御(Role Based Access Control:RBAC)”とパーミッションを組み合わせられるようになった。これで、AWS上でのワークロードとリソースを管理できるという。

 サブスクリプションモデルで利用できる。サポートレベルは、平日の9~17時に対応するスタンダードと、24時間365日対応するプレミアムの2つ。2ソケットサーバ1台あたりの税別の年間価格は、スタンダードが24万400円、プレミアムが31万1900円となっている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]