米IBMは米国時間の3月25日、自動車メーカーのPSA Peugeot Citroenが、IBMのビッグデータ、分析、モバイルの製品やサービスを利用し、カスタマイズした車載サービスを開発することを明らかにした。
IBMは、運転手にカスタマイズした「コネクティッドカー」の新たな時代を見据えたものと説明する。モバイル端末の急速な普及が、移動を含めあらゆる生活エリアにおける顧客の期待を再定義しているという。
常にネットワークにつながっていなくてはならないというニーズが、自動車の所有者とメーカー間の関係を変えようとしているとのこと。変化する顧客の期待に応えるためには、革新的で新たなコネクティッドサービスが必要だとしている。
自動車メーカーにとっての課題は、コネクティッドカーから送られてくるリアルタイムのデータを蓄積、分析し、価値を生み出すことだとする。今日の自動車は、携帯電話が人々の生活の中で不可欠な役割を担っているのと同じように、価値ある多くの情報を生み出すという。PSA Peugeot CitroenとIBMは、自動車や携帯電話、信号機から大量のデータを取り出し、リアルタイムに分析して、コネクティッドカーにデータを返すような仕組みをつくる予定だ。
PSA Peugeot Citroenのコネクティッドサービス担当部門のディレクター、Brigitte Courtehoux氏は「IBMとともに実現するこのイノベーションは、運転手と乗客の両方に新しくかつ不可欠なサービスを提供するもの」とコメントした。
IBMのビッグデータ、アナリティクス、モバイルの製品やサービスと統合したノウハウにより、PSA Peugeot Citroenは、ウェブサイト、自動車のデータ、顧客サービスやアプリケーションといった多くのチャネルにまたがって、顧客に幅広いコネクティッドサービスを提供できるという。自動車の温度計、ライト、ワイパーなどに設置したセンサから送られてくるデータを介して、より高い精度で天気を予報するといった取り組みも実施していく考えだ。