ネクサウェブとトゥービーソフトが統合--UI/UX開発基盤ソフトを強化

山田竜司 (編集部)

2014-04-14 11:52

 企業向けのユーザーインターフェース、ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)の開発基盤を提供する日本ネクサウェブとトゥービーソフトジャパンは4月10日、米国の新会社Nexawebの設立に伴い、国内での組織を統合すると発表した。新組織の名称は日本ネクサウェブを踏襲する。


TOBESOFT CEO Dustin Kim氏

Nexaweb CEO Chris Heidelberger氏

日本ネクサウェブ 代表取締役社長 Steve Kim氏

 韓国のTOBESOFTは1月2日に、米Nexaweb Technologiesのリッチインターネットアプリケーション(RIA)部門を取得して米国にNexawebを設立、子会社化した。Nexawebは日本ネクサウェブの全株式を取得して子会社化し、TOBESOFTの日本法人である トゥービーソフトジャパンと組織統合した。新しい日本ネクサウェブの親会社はNexawebになる。

 TOBESOFTとNexawebの最高経営責任者(CEO)を務めるDustin Kim氏は4月10日に開かれた会見の中で「多くの韓国企業が米国進出に際し、新会社を設立し販売するというスキームで失敗してきた。われわれは現地の企業を買収して市場に参入することで、多少投資が大きくなったとしたも成功率が上がると考えられる方を選ぶ」と説明した。TOBESOFTは、Nexaweb Technologiesの顧客を獲得するとともにブランドを利用して米国進出を進めていく。

 Kim氏は、グローバルでのアプリケーション開発市場が2013年の92億5000万ドルから2016年に100億ドル以上になるとし、同市場が成長市場であることをアピールした。

 新NexawebのCEOに就任したChris Heidelberger氏は、TOBESOFTのアプリ開発基盤「XPLATFORM」が韓国で7割のシェアを持つという実績や、XPLATFORMに4000万ドル以上を投資し、100人以上の研究開発者が基盤開発に従事していることなどを強調し、米国市場への意気込みを見せた。

 新体制では、TOBESOFTがHTML5対応を強化したUI/UX開発基盤の新製品「nexacro platform」に関し、韓国や日本など東アジア地域での技術支援、韓国国内でのnexacro platformの営業を担う。Nexawebは、RIAのウェブベースの開発運用基盤「Nexaweb Platform」の開発、韓国以外で地域で営業業務と技術支援を総括する。nexacro platformは、TOBESOFTとNexawebが共同で開発する。

 日本ネクサウェブは、日本でのnexacro platformやNexaweb Platform、XPLATFORMの営業や技術支援を担う。トゥービーソフトジャパンの代表取締役社長だったSteve Kim氏が、日本ネクサウェブの新しい代表取締役社長を務める。日本ネクサウェブ代表取締役社長だった矢形勝志氏は副社長となる。両社がこれまで展開してきた製品サポートは継続的に提供し、パートナーを引き継ぐ。

 日本市場ではnexacro platformを5月にリリースする。矢形氏はnexacroについて、WindowsやAndroid、iOSというマルチプラットフォーム、マルチデバイス、マルチスクリーンを「1つの基盤で開発できる製品となる」と自信を見せた。

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