IT業界の求人市場は活況だが、同じ職種に応募している数十人もの、場合によっては数百人もの応募者を抑え、採用の栄冠を勝ち取ろうというのであれば、それだけの価値を持った人材であると認めてもらう必要があることに変わりはない。
求職活動を成功させる近道の1つが履歴書の活用だ。その鍵は、未来の雇用者の関心をいかに引きつけるかにある。
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Robert Half TechnologyのシニアエグゼクティブディレクターであるJohn Reed氏は「昔からあるジレンマに『仕事に就いていないのに、どうやって経験を積めばよいのか?』というものがある」と述べたうえで、「自らの持つ力を履歴書で表現することがすべての始まりとなる」と語っている。
以下では、プログラマーとして最初の仕事を得るための履歴書を作成する際に役立つ6つのティップスを紹介する。
#1:応募先に合った履歴書となるよう手直しする
Reed氏は「何よりもまず、リサーチするのが大事だ」と述べている。つまり、就職したい分野において、そして応募する会社では特に、どのようなスキルが求められているのかを調べ、そうしたスキルを有している点を強調するのである。
Hiredの人材担当バイスプレジデントであるTrent Krupp氏は、具体性をもたせるよう勧めている。同氏は「コンピュータ科学の学位取得に取り組むなかで、あるいはインターンシップ中に、さまざまなものごとを経験をするはずだ(中略)何らかの具体的な内容を盛り込み、応募する会社にしっかり合った履歴書を書き上げることが肝要となる」と語っている。
#2:自らを知る
ジョージア工科大学コンピュータ学部で広報、学生募集、コミュニティーを担当する学部長補佐のCedric Stallworth氏は「私が学生たちに語っている内容と同様だ。答えなければならない最も難しい疑問は『自分自身がどういう人物なのか』というものだ」と述べている。多くの学生は、履歴書に記載できることはすべて、あるいは希望している会社にアピールできそうな事柄は何でも盛り込もうとする。しかしそのようなアプローチでは期待通りの成果はまず達成できない。
Krupp氏によると、何でもできる人材だと主張するよりも、例えばJavaScriptの開発に長けているとか、フロンドエンドの開発が得意であるといった点を強調する方がよいという。同氏は「履歴書が何か特定の事柄を中心に記述されている場合、採用者側はその人材を二次選考に進めやすくなるのだ」と説明している。