Googleはビジネス顧客の取り組みにますます力を入れているようだ。米国時間8月13日のThe Informationの記事によると、同社はHewlett-Packard(HP)との間で、「Google Now」で企業データの検索を可能にするための協議を進めているという。
Google Nowは音声認識で利用できる「バーチャルアシスタント」で、話し言葉で簡単にレストランや経路、スポーツの試合結果などを検索することができるが、これを企業データにまで広げようというわけだ。例えばこれによって、Androidスマートフォンのユーザーが、Google Nowで財務情報や在庫情報を調べられるようになる。HPは数多くの企業顧客を抱えており、Googleにとっては有益なパートナーとなるだろう。
バーチャルアシスタントのGoogle Now
提供:CNET
Appleはビジネス顧客から強い支持を得ているが、今回の試みはそれを切り崩そうとするものだ。Appleは7月、「iPhone」および「iPad」用のエンタープライズ向けアプリに関してIBMと提携した。IBMはiOS向けにクラウドサービスを最適化するほか、IBMが抱える10万人のコンサルタントが、企業顧客に対してApple製品を売り込んでいくことになる。一方Googleもここ数年、ビジネス顧客の獲得に力を入れており、エンタープライズ版の「Gmail」や「Google Docs」は500万社以上に利用されているという。
記事によれば、HPはこれまで、Appleとの間でエンタープライズ向け「Siri」の開発について協議していたが、AppleがIBMとパートナーシップを結んだことで、この話はご破算になったという。GoogleとHPの協力関係が進めば、Googleはまた1つ一般消費者向けサービスをエンタープライズ向けに転換することになる。同社は7月にも、ビデオチャットサービス「Hangouts」をソーシャルネットワークの「Google+」から切り離し、エンタープライズ顧客も利用できるようにすると発表したばかりだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。