「Shellshock」と名付けられたBashの脆弱性を修正する最初のパッチは保護が不完全だったが、Red Hatは米国時間9月26日、攻撃に対する防御を大幅に強化する最新版のパッチを公開した。インターネット上では今回の脆弱性を自動的に攻撃するツールの存在がすでに確認されており、高度な知識を持たない者でも攻撃を実行できる状況にある。そのため、今後は攻撃件数の劇的な増加が予想される。脆弱性のあるBashを呼び出すサーバは即座に攻撃される危険性があるので、最新版のパッチを直ちに適用することが求められる。
Red Hatによると、最初に公開されたパッチの問題は、Bashに最初に発見された根本的かつ重大な脆弱性(CVE-2014-6271)しか修正せず、続いて発見された類似の脆弱性(CVE-2014-7169、CVE-2014-7186、CVE-2014-7187)が未修正のままだった点にあった。幸いなことに、後から発見された脆弱性は深刻度が比較的低いうえ、最新パッチの修正項目に含まれている。Bashにはさらに未修正の脆弱性が存在すると指摘する声もあるが、Red Hatによると、CVEで指摘されている既知の脆弱性は、すべて最新版のパッチによって修正されるとのことである。
Red Hatでは、Bashシェルから実行することで脆弱性の有無をチェックできるコマンドを公開している。このコマンドで脆弱性が検出された場合は、直ちに対処する必要がある。
主要なLinuxディストリビューターやSolarisでも最新版のパッチが公開済みであるうえ、IBM AIX、FreeBSD、OpenBSD、NetBSDでは、Bashはデフォルトのシェルではなく、Bashが自動的にインストールされることもないので、いずれも対処は難しくないとみられる。
なお、Mac OSの場合は状況がやや異なる。Appleは、高度なUNIXサービスを設定している場合を除き、Macユーザーの大半はBashの脆弱性の影響を受けないとコメントしている。また、同社は脆弱性を修正するためのパッチを開発中とのことである。しかしAppleは言及していないが、Mac OSでウェブサーバやDHCPサーバなどのネットワークサービスを提供している場合は、現時点では攻撃に対して注意が必要である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。