「魚は頭から腐る」--systemdの開発者がトーバルズ氏を公然と批判

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部 2014年10月07日 12時22分

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 Linuxの生みの親でありプロジェクトを率いているLinus Torvalds氏は、Linuxカーネル開発作業の場となっているメーリングリストのLinux Kernel Mailing List(LKML)での率直で俗悪な物言いで知られている。プログラミングにおける間違いや愚かな行為をみすみすと受け入れない人物だ。Torvalds氏は自分のマネジメントスタイルがうまくいくと思っているが、全員がTorvalds氏のスタイルを受け入れているわけではない。Red Hatの開発者でsystemdの作者の一人であるLennart Poettering氏はその一人だ。systemdはUNIXとLinuxのsysvinitデーモンに代わるシステムとサービスマネージャで、よく議論の的となっている。Poettering氏は先日、Google+で公にTorvalds氏の態度を非難した。

 Poettering氏はTorvalds氏がLKMLで失礼な発言をしたり対立しすぎると思っているだけではなく、より広い問題の発端となっていると考えている。「オープンソースコミュニティーは、貢献者が技術的品質のみで評価され、カンファレンスで集ってビールを飲むハッピーな場所だと外部に印象づけようとしている。だが実際はそうではない。うんざりするような場所だ」とPoettering氏は書いている。


Linus Torvalds氏を批判したLennart Poettering氏

 同氏はLKMLで古くから活発に活動してきたわけではないが、次のようなことを記している。

 「オープンソースコミュニティはバカばっかりだ。そして僕はよく彼らの格好の標的となっている。オープンソースのハッキングについてヘイトメールを受け取っている。陳述Webサイトでは、僕が開発をやめるようにお願いする『陳述』がいくつか開始されている。最近では、僕を殺すために殺し屋を雇おうとビットコイン集めが開始されている(本当の話だ!)」

 Poettering氏の作業が嫌われたとしても無理はない。systemdは「Debian」、「Fedora」、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」、「Ubuntu」などの主要なLinuxディストリビューションで採用されているにもかかわらず、批判する向きも多い。「Boycott Systemd(systemdをボイコットしよう)」というサイトも立ち上がっている。

 Poettering氏はさらにTorvalds氏やその周りの人々を、悪い例を作り出したとして非難した。

 「カーネル開発で重要な役割を担う一部の人々を非難したい。まずはLinus Torvalds氏本人だ。多数の人がTorvalds氏をロールモデルと見なしているが、極めて悪いロールモデルだ」

 Poettering氏は実例を挙げてTorvalds氏の粗野な言葉使いを指摘した後、次のように続ける。

 「何よりも見過ごせないのは、Linusはこのような行為を正しいと主張し、コミュニティ運営に効果的だとしている点だ」

 筆者はLinuxのトップ開発者のほとんどを知っているが、誰かを殺したり、憎悪を推奨する人は誰一人としていない。Torvalds氏にsystemdについて話を聞く機会があったが、ヘイトスピーチに相当するような発言はなかった。

 Linuxカーネル開発者でGoogle勤務のTheodore "Ted" Ts'o氏はGoogle+で、「『Linusの近くにいる人』がLennart Poettering氏に対して脅威や暴力はもちろん、それに近い行為を行っているとは思っていなかった。もし知っている人がいたら、私やその他の人に、公式でも非公式でもよいから知らせてほしい」と回答している。

 Poettering氏は次のように続けている。

 「もしLinuxが成功すれば--そしてきっとそうなるだろうが、それは(Torvalds氏の)行動の功績ではない。Torvalds氏の行為がもたらしたダメージは明白だ。Linuxコミュニティの雰囲気を気難しいものにしただけでなく、新しい貢献者に同じやり方を受け入れるように強制している--新参者を恐怖で遠ざけてしまわなかった場合の話だが。つまり、『魚は頭から腐る』だ」

 Poettering氏には申し訳ないが、筆者はこれには同意できない。Linuxは歴史的にみて最も成功したオープンソースプロジェクトだ。ほとんどのスーパーコンピュータはLinuxをベースとしており、インターネットサーバも然り。スマートフォンもAndroidの形で動いており、現在クラウドも支えている。もし「腐っている」のであれば、他のプロジェクトは少しでも上手に腐ることしかできない。

 Torvalds氏とTorvalds氏の手法を好む、好まないは自由だ。だが好むと好まざるとに関わらず、Torvalds氏のときに無礼なマネジメントによりLinuxは世界で最も重要といえるOSになった、これが事実なのだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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