デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)とSAPジャパンは10月8日、利益創出に直接貢献する戦略的プライシングマネジメント(Pricing & Profitability Management=PPM)のための支援サービスの提供を本格的に開始すると発表した。
PPMは企業にとって効果が明確で重要度の高い管理手法とされているが、取引データにおける顧客単位、製品単位での管理が必要なことにより、大量のデータ分析が生じるため、継続的なPPMの実行は困難なものであった。今回のサービスは、この状況に対してSAPのビッグデータ分析と、デロイトのPPMにおける経営管理手法のノウハウを組み合わせ、日本市場に展開する。

今回のサービスにおいてSAPジャパンは、「SAP Price and Margin Management by Vendavo」の日本での販売・サポートを行う。Vendavoは、SAPのインメモリデータベース「SAP HANA」を採用することにより、短時間で大量の取引データを分析。「スカッター分析」「ウォータフォール分析」などさまざまな手法でプライシングの改善を可能にする。
また、原材料などの外部要因変化による適正価格見直しのためのシミュレーションを短サイクルで行うことや取引ごとのプライシングをルールや可視化によって統制することができる。グローバルで既に200社以上の導入実績がある。

一方、DTCは世界で250社以上の実績を持つデロイトのPPMフレームワークを日本に導入し、グローバルのPPMの専門家と知見を集めたCoE(Center of Excellence)チームと協業しながら、「Vendavo」の導入のみならず、価格戦略立案や価格決定のための基準やルール作り、価格統制のための組織改革、業務プロセス改革を支援する。