SDLジャパンは11月6日、ソフトウェアのローカライゼーションツールの新版「SDL Passolo 2015」をリリースした。税別価格は32万6000円から。Professional、Team、Collaborationの3種類のエディションが用意されている。
ソフトウェアやゲーム製品をローカライズする際には、その過程で対象となる各市場の言語的要件、文化的要件、技術的要件にあわせてさまざまな修正が加えられるが、ダイアログボックスやメニュー、表示テキストなどのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)要素をローカライズする場合、視覚的な表示がなければ作業は困難とされている。
Passoloは、ソフトウェアローカライゼーションとゲーム業界固有の要求を満たすように設計されたツール。ビジュアライズされた翻訳環境でローカライゼーションプロセスを高速化、ローカライズ品質を向上できるという。同社が提供する「Trados Studio」などの翻訳ツールと統合することができるため、作業効率も向上できるとしている。
Passolo 2015はユーザー体験の強化策として、リボンベースのナビゲーションを採用。すべての翻訳ツールと機能が論理的にグループ分けされ、機能やヘルプリソースがすばやく簡単に見つけられるようになっている。
カスタマイズ可能な「クイックアクセスツールバー」と「キーボードショートカット」も搭載している。ユーザー自身がよく使うコマンドをクイックアクセスツールバーに追加するだけでショートカットを作成したり、コマンドに好きなキーの組み合わせを割り当てて、キーボードショートカットを作成できるようになった。
新版ではまた、Passoloのユーザーインターフェースから直接、サブスクリプションベースの機械翻訳サービス「SDL Language Cloud」にアクセスし、業種別の機械翻訳エンジンや個人の辞書を利用できるようになった(業種別エンジンには、現時点で日本語は含まれていない)。Microsoft Bing TranslatorやGoogle翻訳といった機械翻訳プロバイダーも選択できる。
機械翻訳で向上する生産性(SDLジャパン提供)
用語集管理ツール「SDL MultiTerm」との統合がさらに進み、「推奨用語や禁止用語の定義機能」「品質チェック機能の追加」「用語ウィンドウの用語表示のカスタマイズ」の3つの新機能が追加された。
新たに以下の言語に対応した。全ての追加言語はWindows 7/8.1に対応。
ビルマ語、ビルマ(ミャンマー)、英語(香港)、スペイン語(中南米)、フランス語(コンゴ・コートジボワール・カメルーン・ハイチ・モロッコ・マリ・レユニオン・セネガル)、グアラニ語、グアラニ(パラグアイ)、ジャワ語、モンゴル語(伝統的なモンゴル文字、モンゴル)、オロモ語、オロモ(エチオピア)、ルーマニア語(モルドバ)、ソマリ語、ソマリ(ソマリア)、南部ソト語、南部ソト語(南アフリカ)、ツォンガ語(南アフリカ)、中央アトラス・タマジクト語(ティフィナグ文字)、中央アトラス・タマジクト語(ティフィナグ文字、モロッコ)
拡張した言語サポート(SDLジャパン提供)