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研究開発から見る--オープンソース連携を重視するマイクロソフトの狙い

山田竜司 (編集部)

2015-02-02 07:00

 日本マイクロソフトは1月29日、最近の研究開発の動向を解説した。マイクロソフトでは「モバイルファースト、クラウドファースト」という同社の目標を実現するための開発環境などを発表した。

 同社の最高技術責任者(CTO)を務める加治佐俊一氏は開発の方向性を示すため、「アジャイル開発」「パートナーシップ」「オープンソースとの連携」「信頼できるクラウド」「機械学習」「マルチプラットフォーム」という6つのキーワードを示した。


日本マイクロソフト 最高技術責任者(CTO) 加治佐俊一氏

 マイクロソフト社内では、すべてのプロダクトはアジャイルで開発する。プロダクトに盛り込む機能は短期間の開発サイクルを回し、ユーザーのフィードバックを取り込んでいく。プロダクトの開発では、開発チームと運用チームが一体化する“DevOps”も採用する。クラウドへはサイバー攻撃に対するセキュリティとともに、データのプライバシーやコンプライアンス、透明性を持った運用を心がけると強調した。

 クラウドではIBMやOracle、SAPなど昨今のパートナーシップをさらに推進、同時にAndroidやiOSなどマルチプラットフォームへサービス展開し、ユーザーの最大化を目指すという。

 加治佐氏が繰り返し言及したのはオープンソースとの連携だ。OSやデータベース、データフォーマットなどの各スタックでオープンで幅広く柔軟に対応するとしている。


 IaaS/PaaS「Microsoft Azure」で使用されているリソースを見ると海外では2割、日本では3割がLinuxベースとなっていると説明。Linuxをはじめとするオープンソースの影響力は大きく、マルチプラットフォームを進めていくにはオープンソースと連携が必要と断言した。

 その証左として、米Microsoftはオープンソース専門の子会社Microsoft OpenTechnologiesを2012年に設立し、オープンソース関連の150以上の組織や400以上の作業部会で協働していることを挙げた。「オープンソースとの連携を今後も強めていく。マルチデバイス、マルチプラットフォームに対してサービスを展開する上で、オープンソースとの連携は重要な施策だ」(加治佐氏)

 これらの開発手法やインフラを生かし、センサなどから生成されるデータを取得し管理できる「Azure Intelligent Systems Service」などモノのインターネットの取り組みにも連携させるという。

 センサデータを生成するプロダクトと、それを下支えするオープンな基盤、データをためるクラウド、機械学習によってアレンジするアプリケーションなど、エコシステム全体をつなげるとした。


 機械学習を使ったプロダクトの例として、デザイナーの思考を機械学習でアルゴリズム化し、デザイン性の高いウェブページをスマートフォンなどから作成できる「Sway」をデモストレーションした。企業向けには米Microsoftが提供しているパーソナライズ検索「Office Delve」に機械学習を用いてユーザーごとに最適なコンテンツをリコメンドする機能を開発したことを明かした。

 モーションコントローラ「Kinect」を使ったユーザーエクスペリエンスの研究事例として、指の動作を画面に即時に反映できる「Handpose」を紹介。Kinectとプロジェクターを連携させ部屋に照射すると、プロジェクションマッピングとともに、拡張現 実(AR)で仮想のペットやゲームなどを体験できる「RoomAlive」も紹介された。

 Skypeでの同時翻訳機能を2015年中に日本語に対応させる方針であることも明らかにした。

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