Mozillaは2月24日、オープンソースのウェブブラウザ「Firefox 36」を公開した。Windows、Linux、Mac OS Xに対応するデスクトップ版を同社のサイトよりダウンロードできる。最大の特徴は、2月に仕様が承認されたばかりのHTTP/2の対応となる。
HTTP/2はHTTP/1.1から16年ぶりのアップデートとなるもので、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)通信の性能と効率化が大きな目的となる。仕様は2月18日にInternet Engineering Task Force(IETF)が承認した。
Firefox 36ではこれに完全対応する。これにより、速度が改善し、より拡張性があり、レスポンス性のあるウェブ体験になるとしている。HTTP/2についてはGoogleも、ウェブブラウザ「Google Chrome」でのサポートを開始すると述べている。
このほかの新機能として、新規タブのページでピン止めしたタイルを同期機能「Firefox Sync」で同期可能となった。ウズベキスタン語に対応した。
安全性も強化し、安全ではないRC4暗号を受け付けなくなり、1024ビットRSA暗号鍵での認証もフェーズアウトする。-remoteオプションも削除されている。
HTML5関連では、ECMAScript 6のSymbol型のサポートが加わり、CSSの記述子unicode-rangeなどが実装された。CSSOM Viewのスクロールを実装、これによりカスタムライブラリを利用することなく滑らかなスクロールが可能になるという。
これらに加え、開発関連の強化も施されており、セキュリティ上の脆弱性も多数修正されている。
Android版もまもなく公開される予定で、こちらもHTTP/2をサポートするほか、タブレット版のデザインが刷新される。