Salesforce.comは、同社のマーケティング用プラットフォーム「Marketing Cloud」に、予測分析による意思決定を支援する製品「Marketing Cloud Predictive Decisions」を追加する。Predictive Decisionsは、同社クラウドプラットフォーム上の全データを収集および解析して、単一のプラットフォームに提示し、カスタマージャーニーの予測精度を向上させる。
プロダクトマーケティング担当シニアVPであるEric Stahl氏は、米国時間3月2日に行われた電話取材に対し、データに基づいた意思決定はマーケティングを根底から変革させる可能性を秘めており、予測分析の技術によってマーケティング担当者はデータサイエンティストとしての能力を手にすることになると述べた。
Stahl氏によると、今日のマーケティング担当者はすでに大量のデータを手にはしているが、有意義な顧客関係を構築し、カスタマージャーニーを効果的に把握するうえで、それら大量のデータをリアルタイムに活用するのは困難が伴うという。
Stahl氏は、UberやNetflixが大成功を収めた理由は、ビッグデータを最大限に活用してまったく新しい形の顧客関係を構築した点にあると述べた。そのうえで、SalesforceはPredictive Decisionsによって、企業のマーケティング部門はもちろん、セールス部門やカスタマーサービス部門にもデータサイエンスの概念を導入し、顧客関係を抜本的に改革する手助けをしたいと考えていると述べた。
Predictive Decisionsは、Salesforceの「Service Cloud」や「Sales Cloud」をはじめとする各種プラットフォームの全データを、購買履歴や問い合わせ履歴などの文脈データとともに収集および分析し、単一のプラットフォーム上に集約して提示する。今後Marketing Cloudには、Predictive Decisionsに加えて、顧客データ管理、コンテンツ管理、ジャーニービルダー、パーソナライズ可能なエンジン、ソーシャルおよびモバイルエンゲージメントなどの各種ツールも搭載される。
Predictive Decisionsスイートは「Marketing Cloud」の「Pro Edition」以上のサブスクリプションを通して5月から提供される。Pro Editionの価格は月額1250ドルから。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。