「IoT・ビッグデータ革命」を起こすには - (page 2)

Charles McLellan (CNET UK) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2015-03-18 06:15

ビッグデータの量

 データの量は、IoTのデバイスが問題になる前から、かなり深刻な大きさになっていた。EMCとIDCは2007年から「Digital Universe」(デジタル世界、DU)の大きさを継続的に追跡している。この場合のDUとは、1年の間に生成、複製、消費されたすべてのデジタルデータを指す。EMCとIDCは2012年に、DUは2年ごとに2倍になり、2020年には40ゼッタバイト(Zバイト)に達すると予想した。この数字はその後、44Zバイト(44兆ギガバイト)に上方修正されている。天文学的な数字を表すには、天文学的な比喩が必要かも知れない。EMCとIDCは44Zバイトの量を表すのに、128Gバイトの「iPad Air」を地球から月まで積み重ねたもの6.6列分と表現した。2013年のDUの推移値は4.4Zバイトだ(これはiPadを積み重ねた場合、月までの距離の3分の2までになる)。

 2013年の4.4Zバイトという推計値は、一般消費者によって生成される2.9Zバイトと、企業によって生成される1.5Zバイトから構成されている。しかし、消費者が生成するデータのうち、企業がまったく関与していないものはわずか0.6Zバイトにすぎず、企業は世界のデータのほとんどに何らかの形で関与していることになる(2013年の場合は約3.8Zバイト)。前述の通り、EMCとIDCは2020年にはIoTで接続されるデバイスが320億まで増加すると予想しており、これがDUの10%相当を生み出すという(2013年は2%)。地理的な面で言えば、2013年にはDUの60%を成熟市場が占めているが、新興市場へのシフトが進んで、2016年/2017年には逆転し、2020年にはこのバランスの数字が逆になるとされている。

 企業にとっては幸運なことに、EMCとIDCによれば、役に立つビジネス的な知見をもたらす可能性のある「ターゲットが豊富な」データは、2014年のデータ全体の1.5%(0.066Zバイト/6600万テラバイト)とそれほど大きくはない。

 Ciscoの大規模データ追跡プロジェクトであるグローバルクラウド指標(GCI)では、データセンターとクラウドをベースとしたIPトラフィックに注目しており、その量は2013年には3.1Zバイト/年(1.5Zバイトが「従来型」のデータセンター、1.6Zバイトがクラウドデータセンターからのもの)だったと推計している。2018年までにはこの数字は8.6Zバイトまで上昇し、その上昇量の大半はクラウドで起こると予想されている(従来型が2.1Zバイト、クラウドが6.5Zバイト)。Ciscoによれば、2018年のトラフィックの75%(6.4Zバイト)がデータセンター内のもの(ストレージ、プロダクションシステム、開発、認証に関するトラフィック)、17%(1.5Zバイト)がデータセンターとユーザー間のもの、8%(0.7Zバイト)がデータセンター間のもの(複製やデータベース間リンク)になるという。

 驚くべきことに、Ciscoの推計では、人と人(P2P)、マシンと人(M2P)、マシンとマシン(M2P)を包含する「すべてのインターネット」(Internet of Everything:IoE)デバイスによって生成されるデータの量は、2018年に403Zバイトになる。これは、データセンターが関与するトラフィックの推計の47倍であり、データセンターとユーザー間のトラフィックの267倍にあたる(詳細については、Ciscoのホワイトペーパー「Forecast and Methodology」を参照してほしい)。サービスプロバイダやモバイル通信事業者がIoTについて真剣に検討しているのも無理はない。

IoTとビッグデータの影響を受けるのはどの分野か

 IoTとビッグデータが急速に成長しているのは明らかであり、多くの事業分野や日常生活のさまざまな面に変化を起こすはずだ。では、IoTとビッグデータの影響を真っ先に受ける分野はどこだろうか。IDCは、2015年のモノのインターネットに関する予想の中で、次のように述べている。「現在、IoTに関する活動の50%以上が、製造業、運送業、公共交通、スマートシティ、消費者向けアプリケーションの分野で起こっているが、5年以内にはすべての業界でIoTに関する取り組みが始まっているだろう」

 EMCとIDCは、2014年版の「Digital Universe」レポートで、IoTは次の5つの分野で新たなビジネスチャンスを作り出すと見ている。


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提供:EMC/IDC

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