映画「イミテーション・ゲーム--エニグマと天才数学者の秘密」では、コンピューティングの父であり、第2次世界大戦の暗号解読者でもあるアラン・チューリングにまつわるストーリーを扱っている。
3月13日に公開されたこの映画は、ナチス・ドイツの暗号通信を解読しようとする連合国に協力する英国の数学者に焦点を当てたものだ。
この映画は、多くの好評価を得ている。特にBenedict Cumberbatch氏の演じるチューリングが絶賛されているが、事実に則していないところが見受けられるという批判もある。
同作の公開を機に英国のブレッチリー・パークで小道具の展示会が行われている。この地にはチューリングが戦争中に勤務していた政府暗号学校(GC&CS)が置かれていた。

「Bombe」の設計図
チューリングは電気機械式の、部分的に自動化された暗号解読装置「Bombe」(ボム)の設計で主導的役割を担った(訳注:劇中でチューリングはこの装置を「クリストファー」と呼んでいる)。Bombeはナチスの「Enigma」(エニグマ)暗号機を用いた暗号通信の解読に決定的な役割を果たした。
写真は再現されたチューリングの机。壁には、劇中でチューリングが描いていたBombeの設計図が貼られている。
Bombeの開発と、それを用いたEnigma暗号の解読は多くの貢献者によって成し遂げられたものだ。ブレッチリー・パークのBombeは後に、ブレッチリー・パークの別の暗号解読者Gordon Welchman氏によって改良され、エンジニアのHarold Keen氏の手によって他の場所でも製作された。
提供:shaunarmstrong/mubsta.com