大林組、建築物の事前検証で“複合現実”システム--3D映像をリアルタイム合成

NO BUDGET 2015年03月24日 14時48分

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 大林組は、建設プロジェクトの円滑な推進を目指し、建築物を事前に検証するための“複合現実(Mixed Reality:MR)”システムを導入した。キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)が3月18日に発表した。

 大林組では、発注者や関係者で建築物のイメージをより正確に共有するためには、モニタやプロジェクタを用いるだけでは不十分であるとの課題意識があり、2012年には、仮想現実(Virtual Reality:VR)技術の調査、研究を取り組むチームを編成するなどしていた。

 キヤノンITSの「MREAL」を導入している。周囲の風景と建築物の3DCGを利用者の立ち位置や視線の動きにあわせリアルタイムに映像を合成し、専用ヘッドマウントディスプレイやハンドヘルドディスプレイで体験できるという。

 これにより大林組では、図面やデータではなく3D映像を見ることで、設計やデザインを直感的に確認したり、周囲の建築物と比較したりするなど、建設前に発注者や関係者との間でより正確なイメージを共有できるようになったと説明。2014年に同社が手掛けたキヤノンの川崎新事業所の建設でもMREALが活用され、円滑なプロジェクトに貢献したという。

 例えば、インテリアを検討する際、色や形のバリエーションをMREALを使って現地で確認することで、スムーズに意思を決定できるなど発注者の意思決定を迅速化する効果も期待されている。


(キヤノンMJ提供)

 大林組では今後、外観や室内のみならず空調配管や耐震構造など、表からは見えない場所の確認へのMREALの活用も検討している。言葉や図でしか説明できなかった構造的な部分でも、MREALで直感的かつ体感的に理解でき、現実を超えるプレゼンテーションが可能になると期待している。

 キヤノンMJは2014年に建築意匠分野で有力な3DCADソフトウエア「Vectorworks」の国内販売を手掛けるエーアンドエーをグループ傘下に収め、MREALとVectorworksの連携による3D関連製品を強化している。同社では今後、MREALを現在の主要顧客である製造業に加え、設計、施工、プレゼンテーションで3Dデータの業務活用が進む建設業にも提案していくとしている。

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