ニフティは6月24日、同社が提供するクラウドサービス「ニフティクラウド」において、7つのサービスと機能を強化すると発表した。いずれも同日から提供を開始する。
今回のサービスと機能強化によって、既存のオンプレミス環境からの大容量データ移行のハードルを下げる。より低コストで効率的なシステムの運用を実現し、企業システムのクラウド移行を支援していくとしている。
低価格化したストレージ「標準ディスク」
具体的には、「標準ディスク」を新たに提供開始し、これまで提供してきた「Disk200」と比べて40%の価格で利用できるようにする。なお、Disk200は今回、名称を「高速ディスク」と改めており、汎用的な用途やバックアップには「標準ディスク」、高いI/O性能が求められる場合は「高速ディスク」と使い分けられるようにする。標準ディスクの料金は、月額100GBで2000円、あるいは1時間あたり3円(いずれも税別)。
オンプレミスからオフラインでのデータ転送サービス「ディスク受取サービス」
「ディスク受取サービス」は、ニフティが用意する記憶媒体に顧客側でデータを格納し、送付することで、インターネットを介することなく直接ニフティクラウドのストレージ領域へ転送するサービスだ。
オンラインでの大容量データの移行は非常に時間がかかるだけでなく、ネットワークに対して大きな負担がかかるが、本サービスによりネットワークに影響を与えることなく大容量データを高速で転送できる。料金は1記憶媒体あたり2万5000円(税別、容量は2TBまで)。
最新版「Red Hat Enterprise Linux 7」対応
Red Hat Enterprise Linuxの最新版「Red Hat Enterprise Linux 7」の提供を開始する。なお、ニフティクラウドでは、顧客が保有する「Red Hat Enterprise Linux サブスクリプション」のOSイメージをVMインポートによりニフティクラウドに持ち込めるサービス「Red Hat Cloud Access」に対応しているが、こちらもRed Hat Enterprise Linux 7の持ち込みが可能になる。
料金は、mini/small/medium/largeが月額6700円あるいは1時間あたり12円/時、xlarge/wlargeが月額1万4700円あるいは1時間あたり25円としている。
「ロードバランサ」の一部値下げと料金プランの追加
ロードバランサにおいて、最大で約33%の値下げを実施する。また、13の料金プランを追加し、より柔軟な利用を可能にする。
「Cent OS 7」と「Ubuntu 14.04」の提供
ニフティクラウドの対応OSとして、Cent OSとUbuntuの最新版「Cent OS 7」と「Ubuntu 14.04」の提供を開始する。
「マルチアカウント」のエンジニアリングパーツ対応
操作範囲に制限を持たせたアカウントを作成できる機能「マルチアカウント」の制御対象を、従来のIaaSに加えて「RDB」や「DNS」などのエンジニアリングパーツに拡大する。
新コントロールパネルにネットワーク構成を可視化し操作できる機能を追加
新コントロールパネルにて、サーバのネットワーク構成を可視化し、操作できる機能を提供する。