ノークリサーチは7月7日、中堅・中小企業におけるサーバ接続ストレージの活用実態に関する調査を実施した。調査は日本全国・全業種の年商500億円未満の中堅・中小企業において、企業経営もしくはITの導入/選定/運用作業およびストレージの導入/管理の意思決定または実作業に関わる社員を対象とし、2015年4月に実施され、有効回答536件を得た。
中堅・中小企業では今後もファイルサーバやSANを構成しないストレージ機器形態が主流
年商500億円未満の中堅・中小企業に対して、今後一年以内に新規導入または刷新/更新するサーバと接続するストレージ機器の有無、およびその形態について尋ねた結果は、下のグラフのようになった。
なお、ここでの「サーバとの接続」とはデータソースを設定して業務アプリケーションからリレーショナルデータベースに接続するケースや、CIFSなどを介してサーバ間でファイルを参照するケースなどさまざまなものを指す。

中堅・中小企業全体で見た場合には「PCサーバをベースとしたファイルサーバ」や「NAS用途としての専用ストレージ機器」といったファイルアクセス型が多く、その次に「DAS接続の専用ストレージ機器」や「共有SAS接続の専用ストレージ機器」といったSANを構成しないブロックアクセス型が挙げられている。一方、「IP-SAN接続の専用ストレージ機器」や「FC-SAN接続の専用ストレージ機器」といったSANを構成する形態は1割未満に留った。
こうした状況から、中堅・中小企業が今後一年以内に新規導入または刷新/更新するサーバと接続するストレージ機器としては、ファイルアクセス型やSANを構成しないブロックアクセス型が多く、SANを構成するストレージ機器が新たに広まる可能性は低いと予想される。