海外コメンタリー

人工知能について知っておくべき10のこと--ルーツ、現状、懸念も - (page 2)

Conner Forrest (TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2015-07-17 06:30

5. 自律走行車にはAIが必要

 交通手段の分野において過去数年に起きた技術の進歩で特に重要なのは、自律走行車、つまり自動操縦機能を備えた車の開発だ。Googleのドライバーレスカーをはじめとする新しい自動車や一部の自律飛行ドローンは、現代の最高水準のAI技術がなければ実現しなかっただろう。

6. 投資家が新興AI企業に資金を提供

 多くの場合、新興企業にとって「注目」の市場とされる分野は栄枯盛衰が激しいが、AIは間違いなく注目の市場であると言えるだろう。CB Insightsによると、この分野で資金提供を受けている新興企業の数は増加傾向にあるという。Sentient Technologiesなど一部の企業は、創設からわずか数年で1億ドル以上の資金を調達している。

7. テクノロジ大手もAIに期待

 AIの発展に寄与しているのは、小規模な新興企業だけではない。大手テクノロジ企業各社もこの分野への投資とAI企業の買収を行っている。IBMの「Watson」は、病院との連携からレシピの考案まで、さまざまなことに利用されている。GoogleはAI分野の新興企業DeepMindを4億ドルで買収して話題をさらい、Facebookは先ごろWit.aiを買収した。

8. AI搭載ロボットは連携して考えることもできる

 欧州の「Collective Cognitive Robotics」(CoCoRo)プロジェクトでは、魚の群れのように連携して機能することができる人工知能搭載ロボットが開発された。このロボットは一定の範囲を検索して、環境をスキャンし、互いに情報をやり取りすることができる。

9. 社交能力を備えたロボットも

 マサチューセッツ工科大学(MIT)人工知能研究所が開発した「Kismet」というロボットは、人間のボディランゲージと声の調子を認識し、その入力情報に応じて当意即妙の返答をすることによって、人とふれあう。KismetはCynthia Breazeal氏によって1990年代に開発された。

10. AIには賛否両論ある

 AIほど論争を呼ぶ技術はあまりない。主要な企業や大学がAI研究開発に多額の資金を投じている一方で、科学者のStephen Hawking氏は、AIによって人類が滅亡するおそれもあると警告している。また、Elon Musk氏もBill Gates氏も、AIについて懸念を示してきた。読者の皆さんの中にも賛成派と反対派がいるだろうが、AIに対する見解が近いうちにまとまることはないだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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