海外コメンタリー

「Windows 10」次期アップデートではアクティベーションが容易に?

Ed Bott (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2015-10-19 06:15

 「Windows 10」の最新プレビュー版には、アクティベーションに関するある問題を解決するための新機能が含まれている。この変更が11月に予定されている一般リリースに盛り込まれれば、「Windows 7」「Windows 8」「Windows 8.1」のプロダクトキーを使用して、Windows 10をクリーンインストールできるようになる。

 Windows 10が米国時間7月29日にリリースされて以来初の公式の大型アップグレードとなる「Threshold 2」のリリースが11月に予定されている。この新ビルドのプレビュー版は、9月からWindows Insider Programのメンバーに提供されているが、Threshold 2の最新のプレビュー版(ビルド10565)には、ある嬉しい修正点が含まれていた。

 この新ビルドでは、インストールしようとするデバイスで使われていたWindows 7、Windows 8、Windows 8.1の各エディションのプロダクトキーを使って、Windows 10をクリーンインストールできるようになったのだ。(筆者がテストしてみたところ、少なくともこのビルドでは、アップグレードの対象である過去のどのバージョンのプロダクトキーでも、Windows 10のクリーンインストールが可能になっていることが分かった。詳細についてはこの記事の末尾を参照してほしい。また、この機能は今のところWindows Insiderのプレビュービルドでしか利用できず、既存バージョンのWindows 10は未対応であることに注意してほしい)。

 背景について少し説明しよう。MicrosoftはWindows 10の最初のリリースで、アクティベーションのルールを大きく変更し、大抵のアップグレードで事実上プロダクトキーが不要になった。

 7月29日の一般リリースから採用された現在のルールでは、アクティベーション済みのPCに、簡単にWindows 10を再インストールできるようになった。これは、MicrosoftのアクティベーションサーバがユーザーのPCをハードウェアのフィンガープリントに基づいて認識し、保存されているアクティベーション記録と照合して、アクティベーション要求をオンラインで自動的に承認するためだ。

 しかしその新ルールが、新しいOSに移行する時にはクリーンインストールから始めたいというWindows純粋主義者にとっては頭痛の種になっていた。最初の一般リリース(ビルド10240)では、PCのWindows 10ライセンスをMicrosoftのアクティベーションサーバに登録するには、アクティベーション済みのWindows 7またはWindows 8.1のPCから、少なくとも1度はアップグレードインストールする必要があったためだ。1度登録されてしまえば、その後でWindows 10の各エディションをインストールする際には、ハードウェアが大きく変更されていない限り、自動的にPCがアクティベーションされる。

 最初のアップグレードの手順を飛ばした場合(多くのWindowsに詳しいユーザーはそうする)、アクティベーションにはWindows 10のプロダクトキーを入力する必要がある。1年間の無料アップグレード権にはパッケージのプロダクトキーは含まれていないため、これをやろうとすると、アクティベーションできずに行き詰まってしまうことになる。残された選択肢は、Windows 7または8.1を復元してからWindows 10にアップグレードするか、新しいプロダクトキーを購入することだけだ。


適切なキーがない場合、Windows 10のアクティベーションは失敗する

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