サンフランシスコ発--アナリストも技術に強い関心を持つ人々も現在と20年後の市場の違いについて予測するのが大好きだ。
しかし、さまざまな市場シェア予測が行われ、製品革新が常に求められているにもかかわらず、大半の最高経営責任者(CEO)の関心事は単純に1四半期や1年を生き延びることだ、とOracleのCEOを務めるMark Hurd氏は述べた。
Hurd氏は米国時間10月26日午前、Oracleの年次イベント「Oracle OpenWorld 2015」で、「失敗はほとんど許されない。期待に応えることができなければ、ほかの企業に取って代わられる」と話した。
CEOはいつも遠い未来を夢見ていると考える人々に対し、Hurd氏は、そんな贅沢が許されるのは一部のCEOだけだと反論した。
Hurd氏は、「市場が求めているのは目先の満足だ」と述べ、IT支出の縮小と2桁の売上高減少が合致していることを示す第三者の調査結果を複数引用した。
同氏によると、現行のオンプレミスのIT運用モデルは持続不可能なので、売上高の減少はこれからもずっと続くという。
このことは、Oracle自体の短期戦略と長期戦略にとって極めて重要だ。昔から主にデータベース技術で知られてきた同社は、クラウドポートフォリオの売り込みに継続的に取り組んでいる。
しかし、予測に関する先ほどの発言にもかかわらず、Hurd氏は10年後のクラウド市場に関するOracleの5つの予測を提示した。
Oracleは2025年までに以下のことが起きると予測している。
- 生産アプリの80%がクラウドアプリになる(Hurd氏によると、現在は25%程度だという)。
- 2社のスイートプロバイダーがSaaSアプリ市場の80%のシェアを握るようになる(Hurd氏は具体的な社名を挙げることは控えたが、Oracleをその1社に「指名」した)。
- 開発者テストはすべてクラウドで行われるようになる。
- ほぼすべてのエンタープライズデータがクラウドに移行する。
- エンタープライズクラウドが最もセキュアなIT環境になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。