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デルのEMC買収とその戦利品「ヴイエムウェア」の意味 - (page 3)

Ken Hess (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2015-11-06 06:00

 VMwareが1999年に設立されたとき、その最初の製品が、ITの世界にx86の仮想化技術をもたらした。その後、VMwareはサーバ仮想化市場を支配し、その支配をクラウドやソフトウェア定義データセンターの市場にも広げた。同社の技術は、世界でもっとも認知されているデータセンター技術の1つなのだ。

 EMCもIT業界でかなりの業績を上げている。2014年の総売上高は244億ドル、純利益は27億ドルであり、7万人の従業員を抱えている。

 Dellの業績もそれに劣らない。2013会計年度の総売上高は569億ドル、純利益は23億7000万ドルであり、10万80000人の従業員がいる。

 しかし、これら3社の数字を見るかぎり、670億ドルという買収価格がどこから来たのかと不思議に思うはずだ。筆者は財務の専門家ではないが、EMCとVMwareを合わせた売上高300億ドルに670億ドル規模の買収の価値があると考えるのは難しい。しかし、Michael Dell氏がうまくいくと信じていることは確かだ。残念なことに、これは3万人規模の大規模な一時解雇に繋がる可能性が高い。これらが米国内のものでないことを祈りたい。

 米国の労働市場は、財務面で大きなトラブルを抱えたテクノロジ企業が、米国の労働者を解雇してその埋め合わせをするため、ひっきりなしにダメージを受けている。EMCの買収はもちろんトラブルではないが、その巨額な費用のしわ寄せは従業員に向かわざるを得ない。

 VMwareはDellが持つほかの製品やサービスを補完する。今後Dellからは、EMCのストレージ、Dellのサーバ、そしてVMwareを組み合わせたパッケージ商品が提供されることが予想される。この組み合わせによって、Dellブランドのデータセンターソリューションや、Dellのデータセンターが生まれてくる可能性さえある。Dellのデータセンターが登場して、企業が簡単に利用を開始できるクラウド環境を提供しても、筆者は驚かないだろう。

 DellがAmazonの「Amazon Web Services(AWS)」と「Amazon S3」サービスと同様のコンピューティング環境を提供可能であるなら、「クラウドパッケージ」や「データセンターパッケージ」のようなサービスではなくそちらが選択されるかもしれない。VMwareはデータセンター自動化市場やクラウドシステム管理市場で有利なポジションを占めており、クラウドコンピューティング分野のスタートアップ企業や、大きく飛躍したい既存企業を買収して活用するにも有利だろう。

 個人的な意見では、Dell、EMC、VMwareのソリューションは非常によい組み合わせだ。Dellにとってはよい買い物であり、おまけにVMwareやその他の戦利品を手に入れることができた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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