Googleは米国時間11月18日、「Google Cloud Platform」でマシンタイプを設定する際に、仮想マシン(VM)のコア数とメモリ容量を自由にカスタマイズできる「Custom Machine Types」オプションを追加すると同社ブログで発表した。これは同社が語ってきているクラウド価格の長期的な引き下げに向けた理論と戦略を具現化したものと言える。
この新オプションにより、IT部門は必要となるリソースを過不足なく購入できるようになり、価格表の1段階上のマシンタイプを選択することで無駄なリソースを購入しなければならないという問題を解消できる。
Google Cloud Platformの製品マネージャーSami Iqram氏は同ブログに、「マシンタイプを選択する際、大手クラウドプロバイダーはいずれも、無駄なリソースの購入を強いてくる。VMにおける仮想CPU(vCPU)はたいていの場合、2のべき乗単位で販売されているため、6つのvCPUしか必要としていなくても、8つのvCPUを購入しなければならない」と記している。
Custom Machine Typesにより、vCPUの数は1つ、あるいは32までの偶数で指定できるようになる。
Googleの関係者によると、Custom Machine Typesオプションの提供は、クラウドサービスの価格設定という点における同社の選択と柔軟性に関する哲学を反映したものだという。
Iqram氏は「Custom Machine Typesや、リソースに基づく価格設定は、われわれの目標、すなわち顧客自身のニーズに合致するクラウドプラットフォームを作り上げるという目標に向けた取り組みの一環だ」と記している。
Custom Machine Typesは現在ベータ版として提供されており、価格はvCPUと、ギビバイト(GiB)単位のメモリの1時間あたりの使用量に基づいている(ちなみにギビバイトとギガバイト(GB)は近い値となるが、1GiBは2の30乗バイトであり、およそ1.074GBとなる)。
Googleによると、まず「Debian」と「CentOS」「CoreOS」「openSUSE」「Ubuntu」という5つのOSをサポートし、将来的にサポートプラットフォームを増やしていくという。
また、今後数日以内に「Google Developers Console」経由でのユーザーサポートも開始するという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。