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テクノロジで迫る沈没船の謎(2)--北極海に眠る19世紀の探検船 - (page 2)

Jo Best (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2015-12-30 07:00

 パークス・カナダのチームを率いたRyan Harris氏は「この地域の海岸線の地図ですら正確なものではなかった。その誤差は約4kmにも及んでいた。島に衝突しないようにしながら測量線に沿って舵を切っていこうとした場合、4kmの誤差はあまりにも大きすぎる」と述べた。より優れた地図があれば、チームは環境を破壊したり、自らの装備を危険にさらすことなく、サイドスキャンソナーマルチビームエコーサウンダー(音響測深機)を使って海底の地形図を作成できるようになる。

 Harris氏の言葉を借りると、「海をくまなく移動しながら、とてつもなく長い時間、時には1日のうちの16時間にわたって滝が流れ落ちるようなソナーの表示画像を見つめ続け、ちょっとした緑色の変化を見定めるという、非常に長く単調な日々を6年間送った」という。そして2014年9月、ある画像がソナーのデータから浮かび上がってきた。

 沈没船だった。

 チームはそれがフランクリンの船のうちの1隻であると、ほぼ確信していた。ここまでへんぴな地で沈没した船はほとんど記録になく、そういった船があったとしても何らかの公文書に残されているはずなのだ。人知れずクイーン・モード湾に入ってきた捕鯨船がない限り、チームはエレバス号かテラー号を160年ぶりに目撃したことになる。

 チームは捜索範囲を変更し、その船の座標を中心に据え、ソナーのレンジを短距離に切り替えるとともに解像度を最大限に引き上げた。その結果、船の詳細な特徴が浮かび上がってきた。

 Harris氏は「例えば、上甲板の木材は斜めに組み合わせられヘリンボーン状となっていた。これは最初の甲板材を覆う2つ目の層として重ね張りされ、積層構造をなしていた。これは英国海軍が北極地域の探検用として施した典型的な改修手法だ」と述べた。

 しかし、調査船にはダイビング器材が搭載されていなかったため、最初に、SAAB SEAEYEの「SEAEYE FALCON」というROV(Remotely Operated Vehicle:遠隔操作無人探査機)による接近が試みられた。

 Harris氏は「われわれが2門の黄銅製6ポンド砲を目にしたのは、この時だった。ROVを海底に向けて進めていく時、最初に目に飛び込んできたものの1つがこの大砲だった。すべてはまさに完璧だった。これ以上うまく表現できない。目に入ってくるほとんどすべてのものがあまりにも素晴らしかったのだ」と述べた。

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