Googleは「Gmail」のセキュリティ強化を目的としたデータ損失防止(DLP)機能を、一部の法人顧客に向けてリリースした。
「Google for Work」は既に、暗号化や2要素認証、監査報告書、モバイル機器管理(MDM)など数多くの情報セキュリティ機能を提供している。
DLP機能は、慎重な取り扱いを要する情報が権限のない人々によって使用されたり、社外に漏えいすることを防止するための追加のレイヤとして説明されている。
「Google Apps」チームでセキュリティ、信頼、プライバシーを担当するディレクターを務めるSuzanne Frey氏は米国時間12月9日付けのブログで、DLP機能は機密性の極めて高いデータ(クレジットカード情報など)をサイバー犯罪者らから守るだけではなく、私的な電子メールを誤って「全員に返信」してしまうような状況も防止できると述べた。
Frey氏は「GmailのDLP機能では、営業部門から送信されるすべての電子メールを自動的にチェックし、管理者によってあらかじめ指定された内容に基づいて対応するようになっている。例えば、該当電子メールを確認のために隔離したり、ユーザーに記述内容を修正するよう求めたり、該当電子メールの送信を中止して送信者にその旨を伝えるといったものが含まれる」というシナリオについて解説した。さらに「こういったチェックは電子メールの本文だけでなく、一般的な形式の添付ファイル(ドキュメントやスライド、スプレッドシートなど)のコンテンツに対しても行われる。また管理者は、キーワードやよく使われる表現を用いて、カスタム化されたルールを作成することもできる」としている。
GmailのDLP機能は、Google Appsのプレミアムビジネスバージョンである「Google Apps Unlimited」のユーザーに対して9日から提供が開始されている。
またGoogle for Workは2016年に「Google Drive」でもDLP機能を提供する計画だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。