IBMのWatson部門は1年余り前、遺伝子解析サービスを手がけるPathway Genomicsに出資した。目的は、「Watson」を活用してユーザーのDNAから知見を得る、個人向けウェルネスアプリの開発を促進することだ。
そして米国時間1月7日、両社は「Pathway Genomics OME」というアプリが、リリースに向けた初期段階とも言えるクローズドアルファに到達したと発表した。
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このアプリは、Watsonを利用するその他のヘルスケアアプリと同様に、Watsonのコグニティブ(認知)コンピューティング能力とディープラーニング(深層学習)能力を活用し、予防医学という観点から各ユーザーに応じてパーソナライズされたアプローチを導き出すというものだ。
Pathway Genomicsは同アプリのアルファ版が、個人の遺伝子検査結果や健康に関わる習慣のほか、Appleの「HealthKit」などを通じて収集したウェアラブル機器やヘルストラッカーの情報といったさまざまなデータから得られる、健康的な食習慣や、運動、新陳代謝に関するレポートの生成に注力していると述べている。
同アプリでは最終的に、ユーザーが自らの健康に関する電子的な医療記録や保険情報といったデータも追加できるようになる予定だ。
またIBMは6日に、スポーツウェアブランドUnder Armourとの提携も発表している。この提携により、Under Armourの「UA Record」アプリでも将来のバージョンでWatsonが活用されることになる。UA Recordは、睡眠時間から、エクササイズで消費されたカロリーに至るまでの、さまざまな健康関連やフィットネス関連の統計情報を追跡するダッシュボードだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。