アイティフォーは1月8日、コンタクトセンターの複雑な応対業務を効率化する新製品「ナイス・リアルタイムソリューション(NICE RTS)」を販売開始した。複数システムの画面を集約する機能や次にすべき作業を促す機能を備える。
オペレータ業務の効率化に加え、オペレーターへの教育時間を短縮したり、業務を容易にしたりすることで、人材の定着率の向上にも寄与する。税込価格は、50席のコンタクトセンターでの導入で1270万円から。今後1年間で20社の受注を目指す。
コンタクトセンター業界では人材不足が課題となっており、複雑化する業務内容が人材の定着率を下げ、教育時間の増大を招いていることが問題となっている。平均的なコンタクトセンターでは6種類以上のシステムを同時に使用するとされ、オペレータの業務は極めて煩雑になっている。「決められた手順通りに処理する」「重要事項を漏れなく確認する」などのスキル習得には多くの教育時間が必要であり、それらが守られていなくても不備を未然に防止する手立ては存在しなかった。
NICE RTSは次のような特徴を備え、コンタクトセンター業務を容易にする。
複数のシステムをシングルビューに統合
複数のシステムから、業務に必要な入力項目を入力する順序に沿って単一画面に並べて表示可能。既存システムに手を加えずに連携でき、業務経験が浅くても「どのシステム」の「どの部分」にデータ入力すればよいか迷わずに済む。設定画面から各システムの連携したい画面の部分をマウスで選択し、ペーストすることでシングルビューを作成できる。

アプリケーション連携(アイティフォー提供)
データの自動入力でミスや漏れを防止
業務によっては、同じデータを複数のシステムに何度も入力しなければならないが、データ自動入力機能では一度の入力で同じデータを複数のシステムに自動反映できる。この場合も既存システム側の構築作業は一切不要。人的な入力ミスや入力漏れを防ぎ、データの整合性も維持できる。
適正な業務対応をリアルタイムに喚起
電話応対中にすべき作業や相手へ伝えなければならない事項をタイムリーにポップアップ表示で指示し、オペレーターを支援。オペレーターのスキルに依存せず適切に対応できるため、業務品質の向上とコンプライアンスの強化を図れる。