Open Compute Project(OCP)は米国時間1月27日、AT&TやVerizonを含む複数の通信事業者が同団体に加入したことを発表した。企業連合であり、エンジニアリングコミュニティーでもあるOCPは5年前に設立され、サーバやストレージ、データセンターのハードウェア設計にスケーラビリティをもたらすためのイノベーションを生み出すことを目的に活動している。
OCPにおける最大かつ最も有名な企業として、Facebookは外せないだろう。同社はこのイニシアティブに対して数多くの貢献をしている。
最近では、同社初のシステムオンチップ(SoC)搭載サーバシャーシ(開発コード名:「Yosemite」)のほか、システム管理用のオープンソースソフトウェアフレームワーク「OpenBMC」を公開している。
この他にも、ハードウェア関連でIntel、AMD、NVIDIA、Microsoftといった複数の著名企業がOCPに貢献してきている。
OCP理事会のプレジデント兼議長であり、Facebookでインフラ関連のバイスプレジデントを務めるJason Taylor氏もブログで、ハードウェア関連の貢献について次のように語っている。
「オープンハードウェアまわりの協力関係に向けた新たな機会と道を切り開いていくうえで、業界の専門企業が重要な役割を果たしている。例えばNokiaはOCPの設計を同社の『AirFrame Data Center』のポートフォリオに組み入れると発表した」(Taylor氏)
AT&TやVerizon、Deutsche Telekom、EE、SK Telecomが加入したことで、これら通信事業者によるOCP Telco Projectが新たに発足する。
同発表でオープンフォーラムと表現されたこのプロジェクトの目的として、データセンターインフラの改善に向けたさらなるコミットとともに、通信事業者の配備や管理にまつわるニーズをサポートするためのOCPのエコシステムの構築が挙げられている。
Taylor氏は「われわれは、通信業界に対して大きなスケーラビリティをもたらすオープンハードウェアの可能性について楽観視している。本日、データセンター技術における効率性と柔軟性、カスタマイズ性を向上させるためのオープンな取り組みという目標をサポートしようと、数多くの通信企業がOCPへの参加を表明してくれた」と記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。