Googleは「Google Cloud Platform」の新機能として「Google Cloud Functions」のアルファテストを開始した。同機能を用いることで、クラウドサービス上で発生した変更によって自動的に起動されるイベントを記述できるようになるため、開発者は幅広いサービスの開発が容易に行えるようになる。
同社はCloud Functionsを「軽量かつ、イベントベースで動作する非同期的なコンピュートソリューション」だとしたうえで、これによって、サーバやランタイム環境の管理を必要とせず、クラウド上のイベントによって起動される単一目的の小さな機能を作成できるようになると述べている。
クラウド上の「イベント」とは、開発者のクラウド環境上で発生するものごとであり、例を挙げるとデータベースの更新や、ストレージシステムに対するファイルの追加、仮想マシンのインスタンス生成などだ。
イベントに対するレスポンスの作成は、アクションを必要とするイベントを捕捉するための「トリガー」を宣言することから始まる。Cloud Functionsはイベントに対応するためのメカニズムであり、あるイベントを処理するうえで必要となる、トリガーに対応した実行コードを保持するようになっている。
Cloud FunctionsはJavaScriptで記述されており、Cloud Platform上のNode.jsが動作するマネージド環境上で実行される。そして、「Google Cloud Storage」や「Google Cloud Pub/Sub」からのイベントによる非同期実行や、HTTPでの起動による同期実行が可能となっている。
Forbesが指摘しているように、これはAmazon Web Services(AWS)で普及している「AWS Lambda」と同様の考え方に基づいている。
しかしGoogleは、「これはGoogle Cloud Functionsのアルファリリースだ。この機能は後方互換性を壊すかたちで変更される可能性があるため、本番環境での使用は勧められない」と述べ、今回のリリースがまだ初期段階にあると強調している。なお、同機能を使用するには、Googleへの申請が必要となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。