EMCの子会社であり、コンバージドインフラ製品を手がけるVCEは米国時間2月16日、「VCE VxRail」アプライアンス製品群を発表した。同社はこれにより、ハイパーコンバージドインフラ市場においてNutanixやSimplivityといった競合との本格的な戦いに挑むことになる。
今回の発表に先立つ10日、VMwareは「VMware vSphere」と「VMware vCenter Server」「VMware Virtual SAN」を「VMware Hyper-Converged Software(VMware HCS)」というスタックとしてまとめ、アプライアンスとして提供すると発表していた。VxRailアプライアンスファミリはこのスタックと、EMCのデータサービス機能およびシステム管理機能を組み合わせた製品だ。この製品の目的は、vSphereをネイティブなかたちで統合したソフトウェア定義ストレージを、単一製品ファミリとして、かつ単一サポート窓口で提供することだ。
VxRail上では、レプリケーションやバックアップ、クラウドティアリングといったEMCのデータサービスを追加コスト無しで利用できる。さらに、「EMC RecoverPoint for Virtual Machines」やVirtual SAN、「VMware vSphere Data Protection」「EMC Data Domain」もすべて利用可能だ。
提供:VMware/EMC
また、「VCE VxRail Manager」はアプリや仮想マシン(VM)、イベントの状態に関するほぼリアルタイムの通知を可能にするハードウェアアウェアネス機能を提供する。VxRailはEMCのクラウドティアリングを使用することで、「VMware vCloud Air」や「Amazon Web Services(AWS)」「Microsoft Azure」といった20以上のパブリッククラウドをサポートできる。また、「Virtustream」も間もなくサポートされ、アプライアンス当たりオンデマンドで10テラバイトのクラウドストレージが追加提供される。
EMCのコンバージドプラットフォーム部門のプレジデントChad Sakac氏は今回の発表で「この新たなアプライアンスによってIT企業は、複雑さを除去し、コスト構造を圧縮する道へと踏み出せるだろう」と語っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。