富士通研、作業現場を撮影し遠隔地から3Dパノラマで指示する技術を開発 - (page 2)

三浦優子

2016-03-18 10:55

 作業現場画像のオンライン3次元合成は、現場環境の視覚特徴の追跡とセンサ情報を融合したカメラの位置や姿勢を推定、さらにその計測結果に基づいたブレのないパノラマ生成用画像の抽出、実環境との距離に応じて画像の配置位置やサイズを調整するという3つの要となる技術によって、一部ではなく、現場全景を遠隔地で正確に再構成する。

 遠隔地から指示するためには、作業者の動きと環境の全景を任意の視点から把握できる支援者用ユーザーインターフェース(UI)、支援者による3次元パノラマへの直感的なポインティングや注釈の追加、作業員の位置と向きに連動して視野外にあるAR情報への誘導という3つの要となる技術によって、実現している。

撮影した画像は、支援者のいる座席のPCで自動的にパノラマ画面化される
撮影した画像は、支援者のいる座席のPCで自動的にパノラマ画面化される

 こうした技術を活用した実証実験を行った後、2016年度中に実用化することを目指しているが、現段階では実証実験の具体的な予定は決まっていない。

 「今回のように工場、建設現場など施設での作業だけでなく、物流現場、小売りなどにも応用可能ではないか」(岡林氏)と今回の技術をベースに他の分野での利用も予定する。

 今回はタブレットを利用しているが、現場作業員がウェアラブル端末を使う可能性については、「現在のところ、多くの現場にタブレットが導入されていることから、まずこれをエンハンストする必要があると考えた」(沢崎氏)と現実的なところで技術を開発したと説明した。

 指示を出すのが熟練作業員ではなく、AIなどによる完全自動化する可能性については、「まずは熟練者のスキルをどのように残して、使っていくかが最初。熟練者のスキルをデータ化することに成功した後で、AI化ということになるのではないか。つまり、非常に遠い話」(沢崎氏)と現段階ではAIを導入する予定はないと説明した。

センサで現場担当者がいる位置をリアルタイムで配信、支援者が的確に指示できることを支援する
センサで現場担当者がいる位置をリアルタイムで配信、支援者が的確に指示できることを支援する

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