リアルタイムにIoTデータを集めて可視化、ウイングアークがBIツール強化

日川佳三 2016年03月31日 08時30分

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 ウイングアーク1stは3月30日、ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの新版「MotionBoard Ver.5.6」を発表した。新版では、製造業や物流業などに向けて、モノのインターネット(IoT)データをリアルタイムに収集して可視化するための機能を強化した。

 「IoTの考え方は昔からあったが、現在では、実際にモノがしゃべり出して、モノの情報が上がってきた。だから、モノの情報を手軽に集めて見える化できるようにした」。ウイングアーク1stで営業本部GTM推進部副部長を務める大畠幸男氏は、IoT向け機能を強化した狙いをこう説明する。

ウイングアーク1st 営業本部 GTM推進部 副部長 大畠幸男氏
ウイングアーク1st 営業本部 GTM推進部 副部長 大畠幸男氏
ウイングアーク1st BI技術本部長 島澤甲氏
ウイングアーク1st BI技術本部長 島澤甲氏

 新版の出荷時期は、パッケージソフト版が5月16日。税別価格は、100万円(5ユーザー)から。新版の機能をクラウド型で提供する「MotionBoard Cloud IoT Edition」は、パッケージ版に先立ち、4月25日から提供する。利用料金は、月額9万円(10ユーザー)から。

 クラウド版では、IoT対応を強化したIoT Editionに加えて、IoT対応を強化していない既存エディションも併売する。税別価格はそれぞれ、「Standard Edition」が月額3万円から、「Professional Edition」が月額6万円から。

ウェブAPIやDB差分検索でリアルタイムにデータを収集、可視化

 「データの変化をリアルタイムに捉えたいという需要があった。これに応えた」。ウイングアーク1stでBI技術本部長を務める島澤甲氏は、新版で強化したIoT向け機能をこう説明する。

 「従来は、集めたデータをいったんデータベースに蓄積し、ある程度たまってから分析していた。リアルタイム性が高くなかった」(島澤氏)

 MotionBoard新版がリアルタイムにIoTのデータを収集するやり方は、大きく分けて(1)MotionBoardのウェブAPI(REST)やMQTT(MQ Telemetry Transport)を使う方法、(2)データベースサーバから前回以降に追加された差分データだけを取ってくる方法――の2つがある。

 (1)のウェブAPIは、今回の新版で初めて追加した機能だ。IoTデバイスからアクセスするためのAPIを公開するだけでなく、REST APIを使った例としてAndroid/iOSで動作して位置情報などをプッシュ通知するスマートフォンアプリ「IoT Agent」も用意した。IoT Agentは、ユーザーが任意のIoTエージェントを開発できるように、オープンソースソフトウェア(OSS)として公開する予定だ。

 (2)のデータベースサーバから差分データを取ってくるやり方は、ロジックさえ書けば従来版でも利用できた。前回アクセスした時刻以降に追加されたデータだけを取ってくればいいからだ。これに対して新版では、表示済みのグラフに対して差分データをリアルタイムに反映して表示できるようにした。

地図機能を強化--カーナビのようなルート検索が可能に

 新版では、リアルタイムに取ってきたIoTデータを活用しやすいように、地図機能も大きく強化した。これまでも地図上にデータをマッピング表示できていたが、背景画像として地図を利用していたに過ぎなかった。

 新版では、道路を理解し、カーナビのようにルート検索などができるようになった。地図データにはGoogleの「OpenStreetMap」を利用。ルート検索エンジンは自前で開発して組み込んだ。

 会見では、地図機能を実演してみせた。訪問先の住所リストを与えてやると、最適な巡回ルートを計算して指示するアプリケーションだ。提示済みのルートに対して、マウスを使って「この道は使わない」といった指定をして再計算させることもできる。「この場所から20分で行ける範囲を表示する」といった使い方もできる。

MotionBoardでの地図機能強化のデモ。訪問先リストを与えると巡回ルートを計算して提示する
地図機能強化のデモ。訪問先リストを与えると巡回ルートを計算して提示する

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